噛む女(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

気だるげな桃井かおりの主婦姿
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夫、映像関係の仕事。
妻、専業主婦。
大きなお家に引っ越して、
可愛い盛りの娘もいて、
でも、夫は浮気ばっかしてけつかる!




古賀雄一は、昔何かで賞を頂き、
それがきっかけで映像関係の職につきました。
今はアダルトビデオ会社の社長。


住んでいるマンションから郊外の(まだ宅地造成中の)一軒家にお引越し。
その家族にとって一大イベントの日にも、
雄一は「仕事」と言いながら、
女の子相手に浮気してやがります。



二人の間には、なんとなく倦怠期のような、
どうでもいいような雰囲気が流れてて。


娘をひた可愛がりするちか子と雄一、
でもそれが夫婦の関係を良くしていくかというとそうでもない。



雄一とちか子には山崎という友人がおり、
彼の企画で雄一がテレビに出ることに。


テレビに出たら、
「小学校の同級生だった、海老野早苗でーす」
と名乗る女から連絡が!


どうせブスやで…と待ち合わせの場所に出向いたら、
そこにいたのはかなりの美人でした。
(;゚∀゚)=3ムッハー


もう、その日のうちに、深い仲になる雄一と早苗。

早苗には特殊な性癖があり、
興奮したら、
肩に噛み付いてしまうのです。



山崎にそのことを言うと、
「そんなサイコな女やめとけ」
と言われたにも関わらず、
「そこがいいんじゃな~~~い」
と、早苗と情事を繰り返す雄一。


「あなたの家庭を壊したくなっちゃった…」
そんな危険な発言すらも寝物語と捉え、
「かまへんで。嫁とは上手く行ってへんしなー」と流す雄一。


ところが、無言電話がかかってきたり、
車がパンクさせられてたり、
雄一が元カノの家に逃げ込んだらそこにも電話がかかってきたり、
窓ガラスが割られたり…。



雄一は、早苗のやってることだと思い、若干怖気。

周囲は「古賀ちゃん~~、またなんかやらかしたんでょ~」とつれない態度。
お前どんだけ前科持ちやねん!!


気晴らしに雄一はちか子と娘を連れて旅行に行ったりします。
ちか子が「もう一人子供がほしいわね」と言っても、
雄一は知らん顔。

二人の間はもう長いこと没交渉。


早苗も攻撃の手は緩まず、
ちか子も怯えまくってますが、
警察が大嫌いな雄一が怒るので(交番で道を聞いただけで怒鳴る)何も出来ない。


が、ある日とうとう早苗と電話が通じ、
雄一は、
「嫁のことは全くこれっぽっちも愛してないし鬱陶しいけど、家族を捨てることは出来しまへんなぁ」と気持ちを吐露。
嫁の前で!!!嫁が聞いてるのに!!!


そんなある日、ゴルフに行くために高速を走ってた雄一。
嫁の車を借りてたのに、
いきなりワイパーが動かなくなり、
視界が閉ざされ大事故に…
そして帰らぬ人となってしまわはった…。


早苗が海老野早苗(もう故人)ではなく、
ちか子の行きつけの玩具店の店員であったことを山崎が突き止めます。

早苗は、
ちか子に同情して、雄一を罠にはめたこと。
しかしいつしか雄一が可哀想になっていき、惹かれていったこと…。
あの事故は、ちか子が企んだことである…と真実をゲロリアン。



山崎は真実を知りながらも、
ちか子と情交を交わします。
山崎はちか子にずっと惚れてたのですよ。


そしてちか子は、
山崎の肩を思い切り噛むのでした。

      おしまい

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─



1988年の作品なので、
今からは考えられないことがいっぱいあります。


冒頭、ちか子が目の中に入れても可愛くない娘と、
ハンバーガーショップに行くのですが、
娘の前で煙草を吸う。

アカーーーンと、いいたくなるよ。
もちろん今でもこういう母親はいるけど、
昔は「あたりまえ」だったのよ。


雄一は今でも脚本を書きたいし、映画に関わりたい。
でも、お金があることの素晴らしさも身にしみてわかってるから、
今の映像会社社長を辞める気はさらさら無い。
ちか子に対しても、「女」として見ることが出来ない。



ちか子は、ずっと好きだった雄一に「子供が出来たこと」で結婚してもらいます。
だから「乞うて結婚してもらった」立場で、偉そうに言えない。


山崎はそんな二人を見守っている部分も持ち合わせながら、
雄一が死んだら即座にちか子を抱こうとする。
「お前お秘密も知ってるよ?」と含みを持たせて。



挟み込まれるエロリンなカット。
雄一の発するエッティっぷり。
あふれるchi chi。


エロティシズムあふれるアダルティな映画なので、
お子様は観ちゃダメ!
です!!!


桃井かおりの、
「あ~~あ、なんかやってられ無いのよねぇ…」
って姿が、
どうも、フツーの主婦らしくなくて、桃井かおりだなぁ…ってw
でも旦那を立ててることは立ててる…時代だ!!


雄一はちか子は鬱陶しいし邪魔なんだけど、
娘は本当に可愛くて、
「家族を捨てられない=娘を捨てられない=娘の母であるちか子もついでに養ったる」
なんだろうなぁ…と思うとやるせない。



雄一が追い詰められているのを、
ちか子はどんな思いで見てたんやろ?
怖っ!
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


クセのある映画なので、この時代の文化とか風俗とか、
そういうのに興味が全く無い方は、
ミステリとして観たら「つまんない…」かも知れません。


山崎は雄一が「相手の女、噛みよるねん」と言った時、
「そんな変態はお断りや」とのたまったのに、
ちか子が噛む女だとわかっても、
この関係を持続する気はあるのかしら?


幼いお嬢ちゃんが、
パンツ丸見え大股開きとか、
とにかくパンチラ…いや、チラじゃない、丸見えを、
幼い女の子が一手に引き受け!!


今なら即、
アウトですがな!
シーンカットですがな!


時代は、
おおらかやってんなぁ…。

エッティはあってもグロがない、
淡々としているように見える作品。
でも考えたら、怖いよなぁ…。
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