殺人ワークショップ(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

これから、みんなで、さつじんのれんしゅうをするでぇ
殺人ワークショップ [DVD]/宇野祥平,木内彬子,西村美恵
¥4,104
Amazon.co.jp

DVばっかしくさる同棲相手をぬっころしたいので、
殺人レクチャーしてくれるところに行ったら、
マジでヤバス!




メガネっ娘のアキコさんは、同棲中の彼氏から、
DVを受けてはります。
足蹴にされたり、ドタマ叩かれたり、言葉攻めされたり。

乱歩奇譚の黒蜥蜴姐さんなら、
「ああん、もっと攻めてぇ」
と言いそうですが、
ふつーの人は、そんなんされたらいやです。
腹も立ちます。



そこに送られてきた、
「あなたも殺したい人を殺してみませんこと?」
というメール。
これじゃぁっ!ワシが望んでたのは、これじゃぁっ!


アキコさんは大枚はたいて、
「殺人ワークショップ」
なる場所に行きました。


そこは「殺人のやり方」を教えてくれるお教室。


アキコさん以外の生徒の皆さんは次の方々。
・妹ばっか可愛がられててムカつくー!なアサミ
・年下の付き合ってたと思いこんでた恋人に振られた、エミ。
・貢いでたホストにポイされ向こうは嫁と子ができてるやんけ!なミサキ
・同僚を自殺に追い込んだ奴らをなんとかしたい、ヒデトシ
・単純に人を殺してみたい衝動!ユウマ

先生は関西弁の江野さんです。
パチパチパチ!


自己紹介をさせた後、
偽物のナイフで、殺す練習をすることになります。

しかしそこは、みなさん根は善良な人ですから二の足三の足を踏むわけっすよ。



ユウマに至っては、
「こんなんせんでも、いざとなったら僕やれる子や!」
とか言い出す始末。
ヘタレの常套句やん。


先生は、ユウマを縛り上げ、
偽物のナイフを突き刺します。
「ほなお前ら~、こいつ練習台にして殺れ」
(なんとなくガースーっぽい喋り)


((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルな皆さん。
意を決した1人が「偽物ナイフやんけ!」とばかりにグサッとやると、
そのナイフ本物やったー!


「素早く刺して素早く抜く!」
明日のために刺すべし、刺すべし!
ユウマ…死亡。


そして頑としてナイフを使わなかったミサキは、
江野に首を絞められてアデューさせられます。


合宿のように雑魚寝する生徒たち。
脱走を図ったアサミもまた、アデューとなり、
部屋の中にはご遺体袋が増えていくばかりなりけり。


行くも地獄戻るも地獄、頓挫するも地獄。
わーい、もうやるっきゃねー!!


お教室でちょっとレクチャーを受けただけで実践です。
早っ、テンポ早っ!!


まずヒデトシが、憎っくき二人組のアパートに乗り込みますが、すでに及び腰。
先生は助けてくれませんのん?
「あほか、自分でやれ」

手にはナイフを持ってますが、
心には刃を持ってないので、
腰が引けてます。


ボコられるヒデトシ。
車の中で待機しているアキコとエミは、
ヒデトシが逆に刺されたっぽいのでお助けに参り候!と部屋に乗り込みます。


ヒデトシは1人を刺してましたが、腹を刺され虫の息。
生き残った方を、グサグサ刺す女子二人。


ヒデトシは、友の敵を討ち、散って行きました…。
アデュー!


エミは、年下の彼氏をぬっころしに行きますが、
ちょっと傷つけたら、もう気が済んだらしく、
「こいつは殺させねぇぜ!」
と、先生に刃を向けてきます。




先生にボコボコにされ、廃墟ビルから突き落とされそうになった時、
アキコがエミを助け、
先生はビルから転落。


エミと彼氏はハッピーになりますが、
アキコはDV彼氏をきっちり処分するのでした。
「痛いの判ったか、オラ?判ったか!!!」


そしてスクランブル交差点。
生きていた江野先生が、雑踏の中立ち去っていくところで…。

       おしまい


殺人とか、そういうのばっか観てて、
この人(マダム)病んでるんちゃうか?と思ってる方もいらっしゃるかもですが、
精神的には至って健全ですのでご安心くだちゃい!
身体は悪いとこだらけやけどな。



ってわけで、白石監督の本作。
面白かったです。


いや、ちょっとこういう言い方は不謹慎かもだとは思いますよ。
思うけど、面白かってんからしゃーない。


一線を越えるっていうのは、
よほどの恨みがあっても、
なかなか簡単には越えられないものなのだなぁと。


「殺人を教えるお教室」という、
良識ある方が聞いたら、
なんざますケー!となりそうな内容ですけど、
人を殺すのはめっちゃキツイんだとヒシヒシ伝わってきました。

人のソウルの中には、簡単に人殺しなんかしちゃイカンですターイ!という何かが組み込まれてるのかにゃ-なんて思ったり。


それが「なんなのか」は人それぞれだと思うのですけどね。


もうヌッコロしまくりますよ?あたしゃ-!
あいつの嫁と子も殺しますよ、あたしゃ-!
なんて言ってる輩が「人を殺すくらいなら自分が死んだほうがマシですぅ」とか。
ガラガラ決意が崩れて行っちゃうのねん。


人間って、意外に脆いの。
そして良識という枷が、必要以上に働いちゃうものなの。


だから、殺したいほど憎たらしい奴がいたとしても、
なかなか殺したりは出来ないから、
ピザを10人前頼んでやらぁ!とか、
恥ずかしい通販のアレとかを着払いで申し込んでくれる!とか、
そういう程度ですっきりすると思うんだ。

…ってそれ犯罪!!

アテクシは3日経ったらたいてい水に流しますが、
3日過ぎてもまだメラメラボーしてたら、
かなり怒ってると認識してくださって結構よ!
おめーだ、おめー。
アテクシの良心回路も不完全なのかしら、ポチ。
       ↓

にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ
にほんブログ村