ボディ・ハント(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

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映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

アタシだけは、理解者になったるカラー!
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引っ越してきたら、お隣は、かつて殺人のあった家でした。
妹が両親を殺し逃走中(という噂あり)。
そこの家に一人で住んでいる彼と仲良くなっちゃった。
みんな、差別は良くないよ!

注意!)
ネタバレを知らないほうが楽しめます!





シカゴから引っ越してきたエリッサ、17歳!老けてるけど17歳。
chi chiはでかいです。

家族は母親のサラ。
離婚して母子2人でこちらにやって来ました。
所謂、心機一転ってやつです。


お隣は、瑕疵物件。

ご近所の親睦パーティに出たら、昔その家で妹が両親をぬっころす事件を起こしていたことが分かります。
妹は、その後森に逃げ込んで隠れ住んでいるらしい…と、都市伝説になってたりして。


ご近所の方々は、あそこの家があるから資産価値が下がるのよねーと、言いたい放題。
正義感に溢れるエリッサは、ちょっとイラッ。


たまたまお隣のライアンと遭遇したエリッサ。
ライアンは、おとなしいけれど真面目な好青年で、エリッサは彼に好感を持ちました。


ライアンは、妹のキャリー・アンが親をぬっころした時は叔母の家に預けられていて、
その後家の後処理をするために戻っているらしいのです。


ライアンによるとキャリー・アンは、ブランコで遊んでいる時、自分が注意を怠ったせいでブランコから落下。
その際頭部を強打したことで、おかしくなっちゃって…全部ボクが悪いんや。



ライアンとエリッサは付き合い始めます。
母親のサラは、この交際には反対。
サラに反対されることで、より一層ライアンを理解するのは自分しかいないと思い込むエリッサ。


反対が火に油を注いでます。
恋は盲目。


ところが、
なんとライアンは、キャリー・アンを地下室に監禁してやがりましたよ。
興奮したら、手がつけられないキャリー・アンに鎮静剤を打ちながら面倒を見ていたのですが、キャリー・アン、脱走。


ライアンは彼女を保護した時に誤って殺してしまいます。


そんなある日、ふとしたトラブルが元でエリッサは、ライアンの家の地下室に女の子が閉じ込められていることを知っちゃった!


「妹のキャリー・アン…興奮すると、凶暴になるんじゃぜ?」
そう説明され一度は納得するものの、
カラーコンタクトの空き箱が残っていた=なぜブルーのカラコンが必要なのか?
壁に残っている絵に描かれてる彼女の瞳は青。
…そこから導き出される答えは。
「あの嬢ちゃん、キャリー・アンじゃねー!」



「'`,、('∀`) '`,、、よく見破った明智くん」
「オメー、何をしたぁ」
「うちには妹が必要なんじゃよね、あの子はもう要らんから今度はチミがキャリー・アンになってね」
「な…なんじゃってぇぇぇぇぇ?」



親の反対を押し切って交際していた好青年は、サイコでした。
ママのいう事聞いときゃ良かった←後の祭り


エリッサとライアンの追いかけっこが始まります。
一方連絡がつかないのを心配したサラは、保安官に連絡。


保安官がライアンの家に来ます。
エリッサの携帯に電話をしてみると、何故か近くで着信音がなってるじゃないですか。


バレた!と確信したライアンは、警官をぬっころします。
その後サラもやってきますが、ライアンに刺されます。


エリッサは保安官の銃で反撃をしますが、ライアン不死身かってくらいしぶとい!
ああ、エリッサ、一巻の終わり…かと思いきや、
サラが、
「男は氏ねやぁぁぁぁ!タマァ取ったるわい」
と攻撃してくれたのでエリッサは助かります。

ありがとうお母ちゃん!


サラとエリッサは、引っ越すことに。


そして逮捕されたライアンは、気が触れているようです。
思い出す、あのブランコかラキャリー・アンが落ちた日。
キャリー・アンはそのまま亡くなっていたのです。

父と母は、ライアンをキャリー・アンとして育てます。
「ボクはキャリー・アンじゃない、ライアンだよ」
親、殴る殴る虐待。


ライアンの心は、あの日キャリー・アンと一緒に死んでしまったのでした…。

       おしまい



親の言うことには聞く耳を持て!
そういうことでしょうか?

エリッサが、「大好きなパパと離婚したママ」に対して屈折した心理を持っていることが巧く描かれていて、だからこそ余計にライアンにハマっていったんでしょうね…。

しかもサラは医療関係に就職したので夜も遅いし、
近所にいる男は馬鹿だし、エリッサも寂しかったのね…。


最初のシーン。
青い瞳のキャリー・アンが悪鬼の形相で、両親をぬっころしていくのですが、この時、不安定なキャリー・アンの心象風景として、ノイズの入った画面になっています。


そして監禁されているキャリー・アンが逃げた時もノイジーな風景を視ているのですが、
これはどちらも、
「自分ではない何者かにさせられた人格」と「現実に戻ろうとする本当の人格」の鬩ぎ合いってことなんでしょうか?


でも、このシーンがあるおかげで、
監禁娘=キャリー・アン!と刷り込まれますよ?
彼女がエリッサの家に忍び込もうとしているのも、
「狂気にかられているキャリー・アンがキタ━(゚∀゚)━!」って思っちゃうようにミスリードしてるんですよねぇ。


キャリー・アンにさせられていた嬢ちゃんは、薬をうたれて逃げられないようにされてた赤の他人さん。


ライアンには、妹という存在が絶対必要だった。
自分がライアンでいるために。
だからよその娘さんをかっさらってきて、キャリー・アンとして地下室で監禁していた。

キャリー・アン(偽物)が、暴れたり隙あらば逃げようとしてたのは、
「わし、ここんちの娘ちゃうがな!」
だったんですな!


両親を殺したのもライアン。
でも、そんなライアンにしてしまったのは両親。


どんでん返しに次ぐどんでん返しで、
これは期待してなかったけれど、なかなか良く出来たミステリでした!



夏休み、お子さんと(小学生にはどうかと思いますが、中学生くらいならOKかな)ご覧になって、
「な?親の言うことは聞いとくもんやで?」
的なお説教をかましても、きっとその時だけは、
「わかったよ、お母ちゃん」
なんて受け取ってくれるかもですよ?


決してエリッサのchi chiは、ええchi chiやのぅ…なんてことを言ってはいけません。
親の威厳丸つぶれですからね!

普通は言わないってーの!

ビッグヒットはしなかったけど、小粒ながら良い作品だと思います。
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