三十九夜(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

モノクロですが、サスペンスの基本
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「アチシ、スパイに狙われてるの」
「チミ…オツム大丈夫?」
そうしたら、その女が殺されて、
殺人犯の汚名を着せられてました。

なぜホワイなんじゃよー?




ハネイは、カナダからイギリスに来ました。
劇場で、記憶男の演芸を見ます。


演芸の途中で突然発砲音が聴こえ、お客はてんやわんや。
ハネイは美女が、ぎゅううとくっついてくるので、一緒に劇場から出て助けてあげました。


自分の家に帰ると、彼女もついてきます。

「電気をつけちゃダメ!」
ワーオ!ときめきトゥナイト的な出来事が、起こるんじゃろうか?
期待に反して、女性は「スパイに狙われてる」と言い出します。


「……」(;一_一)…
第二次世界大戦の前の時代ですが、
この時ですら「スパイ」というと噴飯物だったのです。


女性は、厚かましく晩御飯を平らげ(鱈を焼いただけのもの…)、泊めてもらいますが、
「う…やられた…」
と言いながらハネイの部屋にやってきて、死亡。
ナイフが背中に突き刺さってるやないの!

ギャッ!

ときめきトゥナイト的なものが、
思わぬ方向にシフトチェンジじゃよー!!


彼女は死ぬ前に、「スコットランドにある、アル・ナ・シェラに行って来いや。今際の際の言葉じゃー、よもや反故には出来ぬよのぅ?」と言い残します。
(迷惑)


こうしてハネイはスコットランドに行くことになるのですが、
なんと自分が殺人犯になってるじゃないのよさ。


電車を乗り継いだり、
追手から逃げるために、いきなり女性にキスしてみたり、
途中でこっそり降りたりしながら、スコットランドを目指します。


ある農家に泊めてもらうことになった時、
そこの農家の旦那はすごく業突く張りのヤな亭主。
嫁ちゃんが、ハネイをこっそり逃してくれました。
嫁ちゃんは、そのことで旦那からきつい叱責を受けますが、知ったこっちゃねー。


アル・ナ・シェラに辿り着き、ジョーダン教授の家に逃げ込みますが、こいつこそ黒幕だったのです。


警察を呼ばれ逃げるハネイですが、
あのキスした女性と再び相まみえ、
彼女と一緒に警察に捕らまり(女性とんだとばっちり)、手錠をかけられてしまいます。


でも、
「流全次郎だって手錠をかけながら戦ったんだ!」
そう自分を鼓舞し(してへん)彼女と一緒に逃避行。
彼女いい迷惑。


「つか、スパイとか、機密を漏らすとか、信じられるケェ!」
ですよね?


ホテルに泊まりますが、ホテルのおばちゃんは、2人を恋人と勘違いしてすごく優しく受け入れてくれます。
しかし彼女さんはこっそり手錠を抜け、逃げようとしたら、
あの追手が、
「スパイのことがバレたらどうのこうの」
「あいつらには死んでもらいやしょう」
と言ってるのを小耳に挟み、
「嘘っ、事実だったのっ?」
手のひら返しでハネイに協力。



しかし調べても、機密書類が盗まれた形跡はなく、
一体どうやって国外に持ち出すのかがわからない。


そんな時、ハネイはあの「記憶男」の舞台をまた観ることに。
そして気がつくのです。
彼の記憶の中に機密が入っているのだと!


教授は事の真相バレ逃げようとしますが捉えられ、
記憶男は撃たれます。

機密書類の内容を、ハネイや警察幹部の前で全て吐き出した彼は、
記憶の枷を外され自由になり、死んでいくのでした…。


     おしまい



古い作品で、突っ込みたくなると部分も多いですが、
サスペンスの基本骨子は、入ってます。


驚いたのがまず、料理。
鱈の半身?をベローンと引っ張り出してきて焼くと、
それを皿に盛って頂きます。


もう料理ちゃうやん!そんなん…。


助けてくれた農家の嫁さんも、今後夫婦生活に波風が立つであろうに、
ヒロインではなく脇役ですから、ほかられっぱなし。
ちょっとは何とかしたれよ…。


コネタも満載でした。

記憶を全て覚えている男が鍵になるのは、分かりますし、
ハネイの吹く口笛が何の曲なのかもすぐわかります。

だから、今の感覚で観ると、
「かなりツマンネー」
かもしれません。



もっと複雑なミスリードや伏線を用意してほしいと思うかもです。

でも、これ戦前ですからね。
日本だと「貴族院」とかあった時代ですからね。



そういうのを考えると、なかなか面白く作ってあると思えませんか?
そんで俳優さんがやっぱ二枚目です。
好きか嫌いかは別にして美男美女。

桑田次郎の描く、二枚目男性の原型みたいな顔立ち。


つか、逃亡中なんだから変装くらいしろや(せめて髭は剃れよ)…とかそういうのも突っ込んじゃダメだから。


ちなみに最初に殺された女の人が出てくるシーンを見て、
「いや、ちょ、その死に方はないで」
などと巨匠の演出にケチを付けるようなことをチラッとでも考え、剰え吹き出してしまったアテクシを、
お許し下さい。


このお詫びは、パ★オを貶す事で取り返したい所存!
またもや炎上ポチ
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