マッドマックス 怒りのデス・ロード(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

アドレナリン、デターーーーー!

注意
ネタバレしますが、
ネタバレを知ったからといって、
この面白さは、何ら損なわれず!





世界は滅びようとしていた。
度重なる、ヒトの愚行で。

世界は、秩序と理性と、そして寿命をを失った。


男は、救えなかった命と守れなかった約束に囚われ、
懺悔し恐怖しながら命を繋いでいる。


男は、イモータン・ジョーが支配する国に囚われてしまう。
血液袋として。




過去に生きていた人間たちの、半分の命しか無いヒトは、
その短い命を燃え上がらせるように刹那的に生きていく。
ジョーの支配のもと、
略奪を繰り返しながら。


片腕の女戦士フュリオサは、
ウォー・リグと呼ばれる改造タンカーに、ジョーの5人の嫁を乗せ、謀反を企てる。


反逆に気付いたジョーは追撃開始。
命の灯火がもはや消える寸前のニュークスは、
狂信的に崇拝しているジョーのために、
血液袋である男を車に括りつけ、ジョー軍団とともに、
フュリオサの後を追う。


フュリオサたちは、彼女の故郷「緑の地」を目指すのだが、
追手たちの攻撃を受ける。


激しい戦闘の中、なんとか追手を振りきったフュリオサ。
男は、血液袋から開放され、
一人でウォー・リグで逃げようとするが、
フュリオサたちを放っても置けず、仲間になって彼女たちを守る羽目に。



繰り返される戦闘で、
ついに臨月間近のスプレンディドが犠牲になってしまう。


彼女の死を受け入れきれない女性たちは錯乱するが、
それでも生きていかねばならない、
自由のために。


また、ニュークスは辛くも生き延びてしまい、
こっそり隠れていたところを赤毛の美女ケイパブルに見つけられるも、
彼女と心を交わすことでジョーの洗脳から開放され、
やがて重要な仲間となっていく。


故郷に戻るフュリオサだが、
緑の地と呼ばれていた故郷は、既に死の土地と化していた。


フュリオサの仲間たち「鉄馬の女達」も、仲間になり、
女達は、生きるために全力を尽くし始める。


フュリオサは、バイクに持てるだけの荷物を積み、ここから行けるところまで行くというが、
男は「ジョーの砦に戻ればいい」という。
なぜならそこには、
水と緑があるから。


フュリオサたちは、砦に侵攻する。

ジョーたちも全力でこれを阻止するため、
あらゆる作戦を打ち出してくる。

散る命。
消える命。

近代兵器らしきものが少ないこの時代だからこそできる突飛とも言える戦術で、
ジョーの軍勢は、フュリオサを追い詰める。




鉄馬の女達も、次々と絶命。
花嫁たちも、ジョーの配下に拐われていく。
そしてフュリオサも、深手を負ってしまうのだ。


荒削りな戦術、
無謀な特攻、
肉弾戦、
軽い命、
粗末に扱われる命、
消耗品の命、
子作りのためだけに存在する女。
そんな世界だけれど、
それでも、託されたものは未来に繋げ無くてはならない。

だって、
それが女の、
生きる道!!!



男は戦う。死力を振り絞って。
自分が守るべき信念のために。
守れなかった者達の悲劇を、もう繰り返さないために。


ニュークスは戦う。
自分が犠牲になることで、
ケイパブルを救うために。

ニュークスは知る、身を持って知る。
盲目的に服従させられてたあの時と違い、
愛を知った今、自分は悔い無く死んでいけるだろうことを。


ケイパブルは、ニュークスの心を知る。
ヒトの心は…想いは、繋がれていくのだ…。




ジョーは倒され、殺される。
ジョーの腹心の部下も、やっつけられ、
ジョー軍団は壊滅状態。


フュリオサは、ついに砦を手に入れた。
ジョーに支配されていた下層民たちに、
水を与え、解放し。
女達が子を孕み産むだけの存在ではない世界を、
多分彼女はつくり上げる。


男は言う。
オレの名はマックス。


マックスは砦を後にする、
人混みに紛れてゆくマックスを、
フュリオサは引き止めない。


それが
女の、そして男の、
生きる道だから!

     おしまい



うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
劇場で、観よ!

トイレの危機を乗り越えても、
劇場で観た甲斐があったというものよ!


突っ込みどころはありますよ。
どこの世界に、主人公が登場からかなりの時間車の前に括りつけられてギャワーしてる映画があるねん!とか。
あのギタリストの兄ちゃんは、何で火を吹きながら演奏すんねん?とか。
何で戦いの時に太鼓で「ドンガガドンドンドン」景気付けんねん!とか。

そのやうなことは、
この世界観の中では、
瑣末なことではないでせうか?


とにかく面白い。
もう最高に面白い。


昔は、守ってもらうだけ、
蹂躙されるだけだった女性たち。

「や~~ん、銃なんてどう扱ったらいいの~?」
今回もこの「守ってあげたい~~」系の女なのかと思ったら、
みんな戦い始めるじゃない!

死ぬための戦いじゃない。
女の戦いは、
生きるための戦いなの。



「もっとお腹にいておいで、こんな世界に生まれてくるよりは安全だから」
ああ、母の愛。
臨月で、母になるべきだったスプレンディドが胎児とともに、真っ先に死亡し、
その子供が「健常な子供だった」皮肉。


マックスは強い。
精神的に「ほわ~~、過去のアレがアレしてアレなんじゃよ~」ってなっても、
やっぱり戦力として役に立つ。


でも、この作品の本当の主人公は、
フュリオサと5人の妻たち何じゃないかしら。


ちなみにアテクシ、
この映画を観て、
あまりの素晴らしさに、号泣しておりました。


話は単純明快なのに、
一本調子の話を、全く中だるみさせること無く引っ張りまくって最後まで持っていった、
力技!


アテクシの心の中のおっさんが、この力技に泣き、
心の中の母親部分が、女性陣の活躍に泣いたのです。



傑作です。
本年度No1が7月にして出てしもうた…。


旦那も号泣してたらしく。

同じ映画を観て、
同じようなところで感動して泣ける。
ああ、この人と夫婦でよかったな~と、
5秒ほど思いました。

5秒て!!!
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