隣人(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

犯人はお前だっ!いや…最初から判ってるし。
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とある団地の一室に殺人鬼が住んでいました。
その殺人鬼をめぐる、
あんな人やこんな人の話。




ネタバレを知らないほうが楽しめますよ。
お気をつけあそばせ。


○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●



女子中学生のヨソンは英会話塾の帰りに、拉致され殺されてしまいます。

ヨソンは、殺されて一週間の間、
毎日家に帰ってきます。
雨にうたれ、ずぶ濡れになり泥まみれになりながら…。
殺されたはずの子が一週間家に帰ってくる…。


義理の母、ギョンヒは娘のお化けが毎夜訪れることに耐えられません。
なのに父親は「ホントの娘ちゃうからな!」とか抜かしてけつかる!



同じ団地にヨソンにそっくりの眼鏡っ娘中学生スヨンも住んでいます。
スヨンの母は、団地の婦人会の一員として、頑張ってます。
煩いオバハンの役回り。

スヨンはすごく丁寧で優しく礼儀正しい嬢ちゃん!
か…可愛いっ!!!


団地には、高利貸の男も住んでます。
かなりの強面で、武闘派!
オラオラ系。


そして、ヨソンを殺した当の殺人鬼もまたこの団地に住んでいました。

殺人鬼は、人を殺すとピザを頼みます。
ピザ屋の配達人のお兄ちゃんは、
ニュースで遺体が発見された時とピザに配達の日が合致することに不信感をいだきます。
鋭いし行動力もあるけどイマイチ戦力的には頼りにならないピザ屋の兄ちゃん。


管理人のおっちゃんは、昼の部と夜の部で別の人が担当してるのですが、
昼の部のおっちゃんは殺人の証拠を偶然見つけてしまったことで、
殺人鬼に殺されました。
夜の部の管理をしているおっちゃんは、
なんだかワケあり…。



殺人鬼がトランクを買うかばん屋の店主。
彼は、殺人鬼が渡した小切手が他人名義であったことから、
若干疑惑の念を抱いてます。


このメンツの糸が絡み合い、
話が進行していきますよ。

殺人鬼は
あっさり人を殺すけど、オラオラ系にはボコられてやんの。
オラオラ系を罠に陥れ、警察に逮捕させたりと、策を弄します。


管理人のおっちゃんは、スヨンのオカンから頼まれ、
殺人鬼の部屋の水道管から水漏れしてないか見に行き、そこで遺体の一部を発見。


殺人鬼は自分の失態から携帯をガラガラカートの中に閉じ込めてしまい、
かばん屋の店主を拉致←巻き込まれの典型
犯人は、どうせわしゃー船に乗るため(国外逃亡?)この部屋出ていくし、
もうどうにでもなるが良いんじゃよーー!と、
自分に関わった人間の皆殺し計画を立てました。


その頃、ギョンヒは、ひょんなことからヨソンが不器用で内向的な彼女なりに、
ギョンヒを母と慕っていたことを知ります。

このヨソンちゃんが、いじらしいったら…!
涙腺崩壊寸前。

お化けヨソンに怯えまくっていたギョンヒが、ヨソンを抱きしめ、
「おかえりなさい」
と言う…。涙腺崩壊。



ギョンヒは、ヨソンに似たスヨンを殺人鬼から守るために奮闘。
一方警察から逃げ出したオラオラ系は、
殺人鬼をフルボッコにしたらな気がすまんわ!と家に押しかけようとしてます。


管理人のおっちゃんは、スヨンが狙われているのを知りながらややこしやな自体になるのが嫌で職場放棄。
実は彼は昔、同僚を殺し、その霊に付きまとわれていたのでした。
しかし、スヨンを見捨てられず結局戻ってきます。


店主は殺人鬼の隙をつき、携帯電話で「助けてコール」!
そのコール先が、あのピザ屋でした。
ピザ屋の兄ちゃん、バイクで激走!


殺人鬼が店主を殺そうとしたところへ、
ピザ屋、オラオラ、管理人のおっちゃんが押しかけ、
オラオラが殺人鬼を「おんどりゃー」とあっさりやっつけますが、
管理人のおっちゃんは、女子中学生が殺されているビジョンを見て怒りの余り我を忘れ、殺人鬼を殴り倒してしまうのでした。



やーい、騙されたー!と嗤う、おっちゃんに憑いていた霊さん。

スヨンのオカンが「うちの娘ーーー」と泣き喚いてる所に、
ギョンヒに連れられてスヨンが帰宅…。

警察もやってきて犯人確保!
オラオラ系が「オレ犯人ちゃうわ、ボケ!」と叫んでるのが可愛い。


後日談。
カバン屋の店主が奥さんとあの事件について語り合ってます。
「あの殺人鬼、何かにビビっとってん、何やってんやろなぁあ」


殺人鬼の回想。

殺してバラバラにして捨てたはずのヨソンが、
毎夜部屋に現れるのです。

殺したはずの子が、一週間続けて家に帰って「行く」

       おしまい



漫画が原作なんですね。
面白かったです。

管理人さんに纏わり付くあの男が「お化け」ってのは、
早い段階でわかります。
「お化け」が存在する世界ってことは判ってますからねー。


それでも、団地に住む無関係な人たちが、
次第に「殺人鬼」に絡んでいく様は、
観ていて飽きません。



ホラーテイストでありながら、あのラストの一言で完全に伏線を回収したミステリになっているんですよ。

オラオラの人が、粗暴なのに可愛げもあって、
敵に回すと怖いけど味方にすると頼もしい。


ヨソンの大人しい、そして控えめな性格に対し、
スヨンは物おじしない(でも礼節はあわきまえてる)陽気な嬢ちゃん。
彼女にかかればオラオラも、手懐けられてしまいます。


あのギャーギャー煩いオバハンから、
よくこんないい子が生まれてきたもんや。


ギョンヒの母性には、涙です。
ヨソンが父親より義理の母親の前に姿を表したのもわかる気がする。
お互いにお互いのことを思いやりながらも、
遠慮があって近づけない距離。
「お母さん」
その一言の重み。



フーダニットでもハウダニットでもホワイダニットでもない。
それでもこれは、
紛れも無くミステリ。


全く期待してなかったけど面白い。
三津田信三さんの世界とか好きならハマれますが、
何でお化け?
何が怖いの?
犯人わかってるやん?
ホラーなん?サスペンスなん?どっちやねん!
そういう風に思っちゃうと、楽しさ半減。


韓国人=怒ってばかり…のイメージを払拭する、
ヨソン&スヨン。

美少女ではないけど、
可愛い…。

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