きっと、うまくいく(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

号泣必至。ティッシュを箱で用意して観るべし。
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頭はとてもいいけれど詰め込み教育には反対のランチョー。
仲間たちと波乱に満ちた学生生活を送りますが、
ランチョーは卒業と同時に行方不明になり…。
これが「面白くない」という人とは、
感性が違うので友人にはなれないです。スマン。





長い映画なんで、感想も長いよー!

インド工科大学(ごっつエリート)に入学した、
ごく普通の家庭のファルハーンは、
その大学で神頼みに人生をかけている、
ど貧乏な家庭の息子ラージューと同室に。

このファルハーンの「語り」で話は進んでいきます。


入寮の洗礼(おケツ祭り)を受ける新入生たちですが、遅れてやってきたランチョーは、それを拒否。
入学当時から上には弱く下には強い、「嫌なやつ」チャトゥルは、
先輩にいい顔をするため、ランチョーの部屋の扉におしっこをかけますが、
そこら辺にあるものからとっさに何でもつくり上げる天才・ランチョーの制作した、
「しっこかけたら感電するよ、ビリビリマシーン」
ティンコ負傷。



長きに渡るランチョー達VSチャトゥルの因縁の始まりであった…。


ランチョーは言います。
「不安は自分の心の中にある。
だからそんなときは、自分に呪文を書けるのさ。
『Aal Izz Well』(きっと、うまくいく)とね」



どんな時だって、
どんな苦難にあった時だって、
この言葉を唱えよう!
元気になれるから。
そう言って歌い踊るランチョーたち。



ここからもう、涙と笑いが止まらない。


どんなに頑張ってもランチョーに勝てないチャトゥルは、
「10年後、俺はオメーに勝ってるけん!」
と勝手に宣戦布告。


ランチョーはいけ好かない学長の娘ピアと恋仲になるものの、
なかなか恋は進展せず。




ふざけて学長の家の門に放尿したことで、
ラージューは退学を命じられます。
学長から、
「お前が退学するか、
さもなくばランチョーを退学させるか、
二者択一」

と迫られたラージューは、
どちらを選択することも出来ず、
飛び降り自殺を図るのでした。


意識はあるけれど、身動きもできないラージューに、
ランチョー、ファルハーン、そしてピアは必死に看病を続け、
ラージューは車椅子ながらも、
無事就職の面接にも合格!!!



何度も退学命令を食らいながらも、
その都度知恵と行動力でピンチを逃れていくランチョーたち。


そしてランチョーたちは無事卒業。
ファルハーンは、エンジニアでなく写真家の道を歩むことを決意し、
それぞれがまた再会の日を楽しみに、
故郷へと帰っていくのでした。


ところが。
ランチョーは卒業式の後忽然と姿を消します。


卒業後、10年。
ようやくランチョーの居所を見つけ出したファルハーンたち。
チャトゥルの車にしっかり便乗し(乗っ取り)、
ランチョーの実家にGo!!


ものすごい大金持ちの豪邸に到着しますが、
折しも、父親の葬儀中。


そしてなんと!
ランチョーこと、ランチョルダース・シャマルダース・チャンチャルは、
全くの別人だったということが判明。


自分たちがランチョーだと信じていた男は、
その大金持ちのボンボンに頭の良さを買われ、
彼の代わりに大学卒業の証書を手に入れた、
ボンボンの家で働く使用人の息子だったのです。


じゃあ、本物のランチョーは???

彼は今、田舎の小学校で教師をしている事を突き止めたぜ!

ランチョーに会いに行く前に、
結婚式をする寸前のピアを誘拐。
一路、ランチョーのいる小学校へ!!!


小学校は、
確かにランチョーの系譜を受け継いだ子どもたちが、
伸びやかに学習したり実験したりしている場でした。


チャトゥルが立ちションしようとしたら、
生徒たちがランチョーと同じ手順で、
チャトゥルまたもやティンコビリビリに←この一件でランチョーがいると判るのです。


ランチョーにやっと出会えた、
ファルハーン、
ラージュー、
チャトゥル。

そしてピア!!
「もう結婚してる?」
「してない」
「好きな人はいるの?」
「いるよ」
「…はぁぁ、まぁ、やっぱそうよね…」
「君が好き」
「うぉぉぉぉ、ヨッッシャァァァァ!」(ピア、心の叫び)


チャトゥルは、
「オレは大会社の副社長、
お前はしがない小学校教師、
オレの勝ちだ!」
と言い放ち帰ろうとします。


「オレはこれから大事な仕事が待ってるもんね!
世界屈指の特許を持っている大発明家と契約をしなくちゃならんのですよ」


其の発明家こそ、
フンクス・ワングル。
ランチョーの本当の名前なのでした。



やっぱり勝負は、ランチョーの勝ち!

     おしまい




かなり端折ったあらすじですが、
それでもこんな長くなったし!!

とにかく、お時間が許すなら、
観てください。


3時間近くある長い映画なのに、
一回足りとも「飽きた」と思わせない構成力。

グイグイ引っ張る山あり谷ありのストーリー。

楽しく歌い踊った後に直面する、
悲惨な現実。


散りばめられた伏線を、
全て回収する力技。
学長の「宇宙で使えるペン」の話は、
有名な話らしいですが、
感動します!!



何よりも、
●天衣無縫な天才・ランチョー
●親に頭が上がらない中流家庭の・ファルハーン
●貧しい暮らしから抜け出したい家族思いの・ラージュー
●ガリ勉のいけ好かない野郎・チャトゥル
●気の強い女の子・ピア
●頑固一徹怒りん坊さん・学長

というキャラが秀逸。



シモネタも適度に散りばめながら、
「キスするときは鼻がじゃまになる」
という愛らしい台詞も。
いや~~ん。

本当に、
これは超おすすめ!!


インドについての知識をちょっとでも知っていたら、
知らずに観るより、もっと心に響きます。

故郷の期待を一身に背負った学生が、
吐出された一言で命を絶ってしまう…、
そう言う世界でもあるのです。
其の重み…命の重み、期待の重み…。


観て、
笑って、泣いて、
そして考えてください。


知識を使うとはどういうことかを。
教育とは、
どうあるべきかを。
人は、
どう生きるべきかを。



Aal Izz Well(アール・イーズ・ウェール)
きっと、うまくいく。

其の言葉を、
すべての人に…。

思い出しただけで泣けてきて、なかなかアップできませんでしたよ、ポチ
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