ディセント(ネタバレあり) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

ちていじんが、未亡人や教師にわ~って襲い掛かる話。

■この記事は過去記事に加筆修正したものです。


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不慮の事故で夫と娘を亡くし、自分だけが生き残ったサラ。

彼女を励まそうと友人のジュノは洞窟探検を企画。

他の友人たちも同行し、楽しいアバンチュールになるはずだった…。

だが偶然起こった崩落事故により、出口を塞がれた彼女たち。

別の出口を求めて彷徨ううちに…。


映画でもどうどす?



満を持して紹介いたしましょう。

ディセントは、最初は心理劇なのです。

夫と娘を失って神経がおかしくなっているサラ。
そのサラを支えようとするジュノは、実はサラの旦那と不倫関係にあったと言う事実。
もちろん、サラは、そんなこと知りません。


体ひとつ通るのがやっとのキュウキュウな洞窟の穴。
観てるコチラは「こんなとこ行ったら気が狂う」とさえ思えます。
身動き取れなくなりパニックから呼吸困難に陥るのも分かるって!
いや、閉所恐怖症のアテクシなんか、いっそここで殺してーと叫ぶと思うのです。


出口もわからない闇の中。
なんとか出口を見つけようと頑張る女たちですが、
目的が同じの時の女は結束力があるのに、
なにか事が起これば結束力もクソもなくなる…。

ああ、女って怖い。

映画でもどうどす?
         この時は和気あいあいやったのに…。


メンバーの一人が大怪我をした頃から、イヤンなムードが漂い出します。

それと同じ頃、サラが人影のようなものを見るのです。
でも、「おかしくなってるサラの見たものだしな~」と、みなは信用しません。
「人がいるなら助けてもらえるかも!!」とポジティブなサラ。
「もしかしてら、敵かも?」とは思わなかったのでしょうか?

お気楽にもホドがあると思います。

「気のせい気のせい」と進軍を開始したメンバーの前に地底人登場!!
ぎゃわー、パニ~~~ック!!

映画でもどうどす?


ここから、おなごの本性が現れ出します。

戦う女。
逃げる女。

戦う女、ジュノは、たまたま、ホンマにたまたま、地底人と戦った勢いが付いていたのでしょうか…。
近づいてきた友人まで手にかけてしまうのです。
無防備に近づく方も悪いんちゃうん?
ここは、マダム、声を大にして言いたいところです。


なんかこの映画、ジュノが悪い女的な立ち位置なのですが、
星回りが悪いだけのかわいそうな人やと思っちゃうんですよね。

他のメンバーは戦ってるジュノをほっぽり出して、自分たちだけ助かろうとします。
エゴ丸出し。


そしてサラは。
瀕死の友人(ジュノにやられた人)から、ジュノが自分の旦那と浮気関係にあったことを気付かされます。

サラ、怒ります。
あの交通事故で、旦那がぼ~っと物思いにふけっていたのはジュノのこと考えとったんかい!
旦那はどうでもええわ!!

可愛い娘が巻き込まれて死んだのも、旦那がジュノと浮気してたからかッ!!



怒髪天。

怒りのエネルギーとはなんと凄まじいものなのでしょう!
サラ、女戦士となって降臨します。

神経衰弱のもしかしてお荷物?だったサラが、冷静に状況を判断し、そして情け容赦なく地底人をギタギタにしていく姿に、
夫婦喧嘩してもきっと旦那は常にKO負けだったんだろうなぁ…と想像がついて、
旦那にちょっとだけ哀れみを覚えました。

心理劇はどこ行ったんや?

ジュノと再開したサラ。
出口を求めて、戦闘能力の高いジュノと共に地底人相手に大暴れ。

おめんたまです。
おめんたま注意報です!


でも相手は地底人なので、そこまでおめんたまブルりんはありません。

スプラッタアクションと化したディセント。
飛び散る血しぶき(地底人の)、でも油断したらこっちも食われますからね。
仲間は食われて、グログロですからね!


ジュノと一緒に共闘宣戦するのかと思いきや。
サラはジュノを刺すのですよ!
( ̄□ ̄;)!!ビックラポンな行動です。
地底人が迫り来る中に、怪我をしたジュノを置き去りにするサラ。

旦那を奪い、娘を奪い、仲間を傷つけた挙句見捨てた(と思い込んでいる)ジュノは、ここで朽ちてゆけ、だったのでしょうか。
洞窟の中に反響する、地底人の咆哮とジュノの悲鳴。


そしてサラは、やっとのことで出口を見つけ、
車を探し当て、
逃げる、逃げる、逃げる!!!
一息ついた所で、緊張の糸がほぐれ、泣き出すサラ。



そして…ふと横を見やると…、
助手席には…血まみれのジュノが!!



ぎゃー!っとなってはっと気がつくと、そこはまだ洞窟の中。
どこまでも続く闇の中。

心理劇がスプラッタに、そしてオカルトに。
残されたのは…絶望。

傑作です!
最初の心理劇がかったるいと思うか、
最初の雰囲気が良かったのに、何故スプラッタにしちゃうんだよぅ、と思うか、
あの、オカルトティックなENDは何じゃ?と思うか、

いいえ、これが絶妙な配合なんです。
是非、御覧くださいませ~。


地底人の弱さに泣ける…。

    

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