1983年の"RG-Γ "の衝撃的な登場以降、250クラスにおいて

レーサーレプリカという新しいカテゴリーが急速に成長、確立

されていきました。




同様に400クラスでも、やはり"SUZUKI"が先鞭をつける形で

レプリカ路線が中心のマーケットが形成されていくことに。




ところが1985年、"KAWASAKI"は、そうした動きにまったく

逆行するかのようなモデルをリリースします。




それが・・・、



      GPZ400R


"GPZ400R"・・・、です。




フルカウルを身に纏ってはいたものの、当時隆盛を極めていた

TT F3マシンを彷彿とさせる、レーシーなデュアルヘッドライトの

デザインのライバルとは一線を画す雰囲気。




CdA値0.29という空力的に洗練されたそのフォルムは、前年

デビューし、"NINJA"のペットネームで絶大な人気を誇った

フラッグシップ、"GPZ900R"をイメージさせるスポーツツアラー

路線であり、SPEC上で見ても150kg台を誇るライバルがいた

なか、176kgという車重の重厚感あふれる体躯は、明らかに

異質の存在でした。




マーケットはレプリカ全盛期・・・。




そんな中、ツアラーというポジショニングのニューモデル。




果たして、売れるのか・・・?




社内ではそんな声もあったのではないかと思います。




しかし、すべてのバイク乗りが「峠命!」なはずもない。




"GPZ400R"は、アンチレプリカ層の圧倒的な支持を得て

1985年そして1986年と、2年連続ベストセラーの座を手に

する大成功を収めます。




その人気ぶりは一時のものというわけでなく、後継車である

"GPX"が登場した後も継続生産されたほど、息の長いもの

でした。




新設計の水冷DOHC16バルブエンジンや、前後16インチ

ホイール採用など、性能的に充分かつ最新の技術を投入

されていたこともありますが、「我が道を行くカワサキ

姿勢がこの大ヒットに結びついたのでしょう。




スポーツライディングから街乗り、そしてツーリングまで

幅広くバイクライフを支えることのできた、カワサキらしい

重厚感の漂う名車といえます。




大型免許があったなら、"GPZ600R"は気になる1台です♪


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