ヒグラシの鳴く出雲が原に突っ立って、
揺れる稲穂を眺めていると、
まるで、
いにしえびとの声が聴こえてくるかのようです。
今から30年前、
このほそーい川で、
おばあちゃんが、
おむつを洗ってくれてました。
今も尚、
川の清さは変わらないように思えるのですが、
あの頃、背筋がぴしーんと伸びてたおばあちゃんは、
もはや、
加熱して丸まった小エビみたいです。
でも、
生涯変わらない私にとっての大事な大事なおばあちゃんです。
そんなかけがえのないおばあちゃんは、
確か「出雲 」というお菓子が好きでした。
この「出雲」を、
おばあちゃんの孫 が、
『FRAU
』(今月号)の「お取り寄せ&ギフトBOOK」で
ご紹介させて頂いてます。
他にも、
同じく出雲銘菓である『美楽 』さんの「世界にひとつだけのチョコレート 」や、
※園山真希絵バージョン も一押しです。
『湯布院長寿畑 』の「ゆるゆる黒ゆずこしょう 」もおススメしてますが、
先日大分に行ったら、
こちらのお店の「珈琲かりんとう」も発見しました。
今はまだネットでは買えないみたいですが、
便利すぎないところにも美味しさを感じます。
現地に行かないと買えないおススメものでいえば、
島根の『福泉堂』さんの和菓子もです。
かなり古くからあるお店のようですが、
こちらのお店を知ったのは、
実は、つい数ヶ月前です。
数ヶ月前に、
母から送られてきた「味噌饅頭」を初めて食べたのがきっかけでした。
母が幼い頃(てことは、今から60年前近いことになります)からあった
老舗和菓子店とのことですが、
なぜこれまで母が教えてくれなかったのか、
また「母の七不思議」が一つ増えました。
こちらの名物は、
「ししす」とのことですが、
「し」と「す」が一緒になってるので、
非常にいいづらいです(笑)
おばあちゃんや父が言うと、
「すすす」に聞こえます(笑)
「おぼっちゃまくん」みたいなとんがり頭がトレードマークです。
中身は、
ほろほろしたさらしあんに、
茹で小豆がちらほら混ざってました。
漢字で書くと、
「猪巣」とのことですが、
秋に刈り取った稲の干し方が、
「猪巣」に似ていることから命名されたようです。
また、
荒神谷遺跡出土の銅剣を模した「銅剣最中」も、
同じく看板商品のようですが、
こちらは、
やや色の薄いしっとりしたこしあんに、
茹で小豆が混ぜ込んでありました。
「ししす」とは全く性格の違うあんこです。
「出雲縁結び空港」からわりと近いので、
島根旅にお越しの際は、
立ち寄ってみて下さいね。
『福泉堂』
簸川郡斐川町大字直江町5158
0853-72-0078
です。
職業柄、
ふだんは、
なかなかゆっくり座って食べることができない私なので、
実家に帰ると、
縁側で、
庭の景色と共に、
地元のおやつを食べるのですが、
今まさに、
「最中」を食べてる最中です。
シーンと静かになったところで、
東京に帰ります。