末井昭のダイナマイト人生相談 | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

本書は伝説の編集者、末井昭氏が亜紀書房の

 

ウェブマガジン「あき地」にて1年間連載していた

 

人生相談をまとめたものです。

 

母親のダイナマイト心中を皮切りに、あらゆることを

 

味わったからこその言葉です。

 

 

 

 

 

本書は伝説の編集者であり、「サイバラファミリー」の

 

一人で「すえいどん」の愛称で一部の人には知られる

 

末井昭氏が亜紀書房のウェブマガジン「あき地」にて

 

1年間連載していた人生相談をまとめたものです。

僕が初めて末井氏の人生相談を読んだのは二十歳

 

前後のこと。

 

『スエイ式人生相談―どんな悩みもピタリと解決

 

 (Love & Peace)』(太田出版)でした。

同時期に読んでいた末井氏の自伝エッセイ

 

『素敵なダイナマイトスキャンダル (ちくま文庫)』

 

(筑摩書房)とともに、タイトル通りの「ダイナマイト級」の

 

インパクトある内容にすっかり打ちのめされ、

 

後に上京して一度だけ末井氏に会った時も(かなり背が

 

高くてとても驚いたことを覚えている!)、当時末井さんの

 

本を読んでいたことを話すと


「ありがとうございます。」


とはにかんでいらしていたことを思い出します。

話題を本書に戻して末井さんの壮絶な人生―。

 

母親のダイナマイト心中に始まって、バブル期に

 

こさえてしまった3億円超の借金。

 

さらにあらゆるギャンブルに手を染めて散財し、

 

最初の結構生活と並行して行っていた不倫地獄、

 

そしてガン闘病…。

末井氏の持つひょうひょうとした佇まいからこれだけ

 

壮絶なエピソードのオンパレードが続くと、それだけで

 

絶句してしまうのですが、本書ではそれらから得た

 

知見をもとに、読者からの人生相談。


「45歳なのに童貞でつらい」


「親からの人生への干渉がつらい」


「自殺した家族のことが忘れられない」


などなどの相談に時に厳しく、時に優しく、時には

 

そっと寄り添うようにあくまでも飄々と回答を重ねて

 

いくのです。

僕も本書を読んでいて、末井氏のことを思えば、

 

自分の悩みなんてちっぽけなものだなぁと気が付くと

 

ともに、映画化もされた『素敵な―』ともども、末井氏の

 

ことをもっと知っていただければと、そう願って

 

やみません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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