本書は直木賞作家、安部龍太郎先生による
徳川家康の生涯を描いた大河小説の第一弾です。
ここでは青年期までの家康の軌跡が描かれ、
苦労人家康の「原点」があり、生涯を既に知って
いながらも読んでしまいました。
本書は直木賞作家、安部龍太郎先生による
徳川家康の生涯を描いた大河小説の第一弾です。
全五巻を構想していることを知ったのは本書を
読み終えてからの話で、家康が『三方ケ原の戦い』で
武田信玄にコテンパンに負けるところまでの青年時代
までのことが描かれます。
僕は不勉強な話で申し訳ありませんが、安部龍太郎
先生の文学を読むのは本書が初めてのことで
ありまして、安部先生の文体を堪能しながら
徳川家康という、すでに何人もの大御所作家が挑み、
その生涯についても大方の日本人が知っている
人物を描くのは、よほどの覚悟がなければ書くことは
できないものと推察しております。
不心得者の僕としては青年期の家康が織田信長の
妹である「お市の方」と深い関係になったり、家臣との
他愛ないやり取りの方に目が行ってしまうわけですが、
やはり、家康の人生での最大の敗北である武田信玄
との『三方ケ原の戦い』の後に再起を期す家康の姿に
心打たれるものがありました。
全巻完結までにはとてつもない時間がかかりそう
ですが、経過を見守っていきたいと思っております。
家康 (一)自立篇
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