まちで闘う方法論:自己成長なくして、地域再生なし | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

本書は一般社団法人

 

エリア・イノベーション・アライアンス代表理事など

 

複数の肩書きを持つ経営を軸に置いた中心市街地

 

活性化、社会起業等を専門とする木下斉先生による

 

著作です。

 

キレイゴト一切抜きの語り口がよい。

 

 

 

 

 

本書は高校1年生の頃から「まちを経営する」という

 

観点で18年間闘い続けてきた著者が自らの培った

 

経験や学識を基に問う、まちを変えるために必要な

 

思考と、それを身に付けるべき7つの技術、そして

 

まちの活動に参加する段階から継続的な事業

 

マネジャーになるまでの成長プロセスを詳細に

 

解説した一冊です。

『はじめに』おいて記されている木下氏に曰く


「本書は、地域で新たに挑戦する方々に向けて

 

書いた本です。」


という記述を読んだときには正直な話、


「ウーン、はっきり言ってまちを変えていくより自分の

 

環境を変えたほうが手っ取り早いし、そこまでの

 

覚悟は悪いけど僕にはないなぁ…。」


と思って読むのをやめようかとさえ思ったのですが、

 

そんな僕がなぜ木下斉先生の本を読んでいるのか?

その理由は二つあって、一つ目は木下氏の本の

 

事例がそのまま記されているような地方自治体に

 

(心ならずも)住んでおり、19歳の時に訣別し、

 

そこからなぜさらに衰退が進んでいったのか? 

 

『失敗の本質』を知るための「手掛かり」に

 

していること。

もう一つは僕が2015年から2017年の間、ふとした

 

キッカケで2年間みっちり教え、行動を共にした

 

釧路公立大学の下山朗准教授(2014年4月以降は

 

奈良県立大学地域創造学科准教授)のゼミ生に、

 

地域が抱えている「諸問題」を彼らを通じて教わり、

 

その成果は拙著

 

『斜めからの視点に立つ: 釧路公立大学下山ゼミ生・

 

学生団体SCANたちと分け合った日々』(KDPほか)に

 

まとめることができたからです。

話を戻して本書の中には衰退期を向かえている

 

どこの地方自治体にもありがちな諸問題―お金がない、

 

無関心、旧態依然の組織…。

 

こういったことを嘆いても環境は改善するどころか

 

ますます悪化の一途をたどるので、そういった状況下

 

でも自らのビジョンを描き、仲間を集め、継続的に

 

を事業を発展させて「稼ぐ」仕組みの作り方を段階を

 

踏んで説明されており、合間合間に参考文献も紹介

 

されておりますので、本気で「まちづくり」をやっていこう

 

という方には「福音」であり「バイブル」ともなりうる

 

書でありましょう。

ド直球の内容が記されているので読む人にとっては

 

怒りを覚えるかも知れませんが、真剣に「まち」の

 

「これから」を憂えている方は一読をオススメします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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