ダーリンは70歳・高須帝国の逆襲 (コミックス単行本) | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

本書は西原理恵子画伯によって描かれたい放題に

マンガのキャラクターにされた高須克弥先生が

自らの持つ膨大な資金力と権力を背景に上梓した

「反駁の書」であり、「スピンオフ本」でもあるの

ですが…。




本書は漫画家、西原理恵子画伯が熟年恋愛を赤裸々に

描いた大人気作品「ダーリンは70歳」。その主人公であり

「ダーリン」こと高須克弥先生が自らの持つ膨大な資金力と

権力を背景に、ロングインタビュー形式で上梓した

「スピンオフ本」であり、「ダーリンは70歳」への「反駁の書」

(という形式の返礼歌)なのですが、発売僅か5日後に

「編集上の不備」と言うことで回収騒ぎとなり、残念ながら

僕は入手することは叶わずに(とりあえず立ち読みをして

内容は覚えているので)、その状態でこの文章を書いて

おります。

『高須帝国の逆襲』を本やめぐりをして探し回っていた

2016年06月01日(水)のツイートを抜粋すると

「『高須帝国の逆襲』もう回収されていたか…。でも、

まだ望みは捨てない。あと2,3店舗。心当たりを

回ってみよう。」

と言って3件の本屋を回っていたのですが、最後に行った

個人経営の書店では

「やはりアカンかったか…。それにしても、商売ッ気ゼロの

個人経営の書店で徒労感に打ちひしがれつつ、BGMに

もんのすごくヘヴィなラジオの人生相談を聴かされるのは

「地獄」以外の何ものでもない。」

という始末で、高須先生の呼び掛けのブログ記事を見たの

にも関らずアクションを起さなかった事と、自らの決断の

タイミングが遅かったことを猛烈に悔いております。

本書が絶版されたことを受けてAmazonなどではプレミアが

つき、既に原価の何倍の価格がついているのですが、

高須先生自身はそのことを大変お嘆きとなっており、

ツイッター上で

「「高須帝国の逆襲」高値で転売やめてください((T_T))なう」

とつぶやいていたことを覚えております。

話を本書に戻して、ここに綴られているのは自らの

生い立ちと育てていた母と祖母への思い。特に終戦直後の

話は当時を知る貴重な資料でもあるだけに、残念で

なりません。さらに読んでいても面白かったことは、

高須先生と僕の漫画の好みが結構合致しており、『イノサン』

などの作品の名前が出てきたときには

「あぁ。西原画伯がおっしゃるところの『1㎜も動かないman』に

変身した状態の高須先生は中世フランスの王侯貴族の

ライフスタイルそのものだったんだなぁ…。」

と思ったものでした。

さらに本書の中には西原画伯によるの描き下ろしマンガ

「サイバラの小部屋」シリーズや(個人的には売り込みに

来た医療機器関係の営業マンが「にしはら先生の

『だめんずうぉ~か~』」と言ったのを「帰れバカモノー!」と

激怒しているくだりがツボであった)、巻末に収録されている

「りえくまちゃんとぼく」も素晴らしく、こういう結果になった

ことは悲しいのですが、高須先生に曰く

「小学館とは手打ちしたんだから」

とのことで追及は止めにし、いつの日か違った形で

お目にかかれることを祈るのみです。




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