ライトノベルと文芸賞 | エディトリアルデザイナーのデザイン解説

ライトノベルと文芸賞

『涼宮ハルヒ』って人気あるんだ。

カトウ「一般的なライトノベルに比べると、
    『涼宮ハルヒシリーズ』というのは、すごい文章が固いんですよ。

    けっこう、読みづらいっていうか、
    肩の力ぬくというより、身構える感じになります。

    そういう意味では、かならずしも文体が軽いから
    ライトノベルだとも言えませんよね。」


言い回しが難しいってこと?


カトウ「そうですね、そもそもライトノベルはセリフが多いって話ましたけど、
    『涼宮ハルヒ』は、それに加えて、内面描写もすごく多いんですよね。

    だから、(ライトノベルにしては)内容がびっちり詰まってる。
    プラスして文章が固い。

    ストーリー展開はライトノベルなんですけど、
    文体は普通の小説と変わらない感じです。」


普通の小説とライトノベルって、
完全にカテゴリー分けられてるの?


カトウ「いや、もう曖昧ですね。」

たとえばさ、直木賞とか文芸の賞があるじゃん。
そういうのには、ライトノベルもノミネートされるの?
それともエントリーも難しいとか。


カトウ「たぶん、それは別ですけど、
    逆はあります。逆っていうか有名な賞に応募したとして、
    自分の小説が、ライトノベルだと思って書いて、
    エントリーしたら、全然ライトノベルじゃなかった。
 
    なんていうのはあると思います。

    実際、僕も買って読んでみたら、
    全然ライトノベルじゃないじゃん!みたいなことあります。」


はー、難しいね。

全然話し変わるけど、以前テレビで、
この何十年かの日本のアイドル売り上げトップ100
みたいなのやってて、
だんだん、順位が少なくなってくると、
予想がついてくるじゃない。

もうそろそろ浜崎あゆみでてくるだろうと思ってたら、
最後まで出てこなかったの。


アイドルじゃなかったんだ!

みたいな。


エイベックスは誰もはいってなかったんだけどね、結局。

アイドルかアーティストかって、線引きも、
本人が思ったかどうかの話なのかと。

それと似てるね。


カトウ「今、そういうのって区分けほんとに曖昧で、
    反応みてそっちに寄っていくみたいなところはありますよね。


    ライトノベルがでて、
    実際読者層が違ってたら、違うカテゴリーになる、
    とか。」

あれ、ウィキで見ると、
ライトノベルって、若年層向けの小説って書いてあるじゃん!

オレらが読むと、ちょっとばかっぽいってこと!?(笑)


カトウ「読みやすいんで!」(笑)


ライトノベルだけの文芸賞はあるのかな。


カトウ「スニーカー文庫大賞とか、その文庫ごとにあったりしますね。
    賞ではないですが、
    一年に一度、ライトノベルだけをまとめた本がでます。

    それに載れば、売れると言われてます。」


なるほど。


カトウ「ま、全体としては、
    カテゴライズが難しくなってきていて、
    若年層化しているし、
    僕も外ではブックカバーをつけないと読みにくいなってこと
    ありますよ。」

(笑)


カトウ「ただ、表紙が子供っぽくても、
    中身がしっかりしたものもありますので、
    先入観を捨てて、一冊手にとっていただけれあばと思います。」

ほー。