※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
１．評価
有終の美を飾れなかったばかりか、終わらせる気がない未練タラタラな映画
★★
（★…1点 ☆…0.5点，★5つで満点）
２．基本情報
（2010年／アメリカ映画／90分）
監督：ケヴィン・グルタート
出演：トビン・ベル
ケアリー・エルウェルズ
コスタス・マンディラー
ベッツィ・ラッセル
ショーン・パトリック・フラナリー
前作、ジルの罠から危うく難を逃れたホフマン刑事。
ホフマンはジルへの復讐の念を燃やし、執拗にジルを追いかける。
一方、“ジグソウ被害者の会”の主催者ボビーがマスコミを賑わし
本の出版やTVショーに出演していたが、何者かに拉致。
妻を人質に取られ、ジグソウの“ゲーム”に参加させられることになる―
３．コメント
さて、いつの間にか毎年秋の恒例映画と化していた『ソウ』シリーズ。
前作『ソウ6』の興行収入が予想外の落ち込みとなってしまい、
製作側も引っ張れないと判断したのか、晴れてファイナルと銘打った本作。
しかも最終作は3Dという豪華さ！のはずなのだが…
はっきり言う。シリーズ中、最もつまらん。
シリーズの締めであるにもかかわらず、フォーマットは従来通り。
前作から続く、ジルvsホフマンも全然盛り上がりに欠けるどころか、
キーマンのジルがなんともヘタレなキャラで
ホフマンの報復を恐れて逃げ回るという、
前作までのしたたかなイメージがもろくも崩れ去った。
１で活躍し、満を持して登場したゴードンの使い方ももったいないし、
なによりジグソウの登場が数カットという可哀想な扱い。
見どころのどんでん返しも、もはや全く効果がなく、
３以降頼りがちだったエグい殺人マシーンによるグロシーンすらもしょぼしょぼな出来。
もはやアイデアが完全に枯渇してしまった、非常にショボイ完結編だった。
しかも、3Dの意味全くなし。全然3Dに見えない。
3D料金でちょっとでも収入を増やそうとする魂胆か？
結局、『ソウ3』できれいに完結できたはずなんだよ。
４以降は蛇足中の蛇足。
しかも、あの終わり方を見れば、全く終わらせる気がないことが分かる。
興行的には落ち込みつつも、まだまだお金の臭いがするのかもしれないが、
“ファイナル”と銘打ってる以上、清くビシッと有終の美を飾ってほしかった。
なんとも未練たらしいファイナルだったぜ。
アイデアを練り直して『ソウ8』を作るのか、
はたまた、よくある前日談『ソウZERO』を作るのか。
ともあれ仕切りなおすのならば、ストーリーはきちんと練ってきてほしい。
久々の快作がこれでファイナルじゃ、あまりにももったいなさすぎる。
最後に。
鑑賞中「あれ！？もしかして・・・」と思った出演者がいたのだが、
ネットで調べたら確かにそうだったのでひとつ。
Linkin Park（リンキンパーク）のフロントマン、チェスター・ベニントンが出演している。
（上記画像参照）
彼は俳優業に目が覚めてしまったのか？
４．2010年度ランキング（11/3時点）
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
（１）ベスト10
① 告白
② アウトレイジ
③ ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
④ クロッシング
⑤ ベスト・キッド
⑥ トイ・ストーリー3
⑦ 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル
⑧ ゾンビランド
⑨ BECK
⑩ パラノーマル・アクティビティ
（次点）
エクスペンダブルズ
時をかける少女
第9地区
（２）ワースト3
① エアベンダー
② 彼岸島
③ シャーロック・ホームズ
＜その他ランク外一覧＞
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