昨日は、こちらのセミナーに参加しました。

タイトル: 『忙しいあなたのためのシンプル&スマート投資』
日時: 2010年12月11日(土)14:00~16:30
会場: 東京都中央区 TKP東京駅ビジネスセンター

今回は、ツイッターの中継はしていないので、そのままここにまとめることにします。

セゾンの中野さんの挨拶から始まり、ゲストの山崎元さん、バンガードの加藤さんの講演となりました。
最後はトークセッションでしたが、案の定、時間が押してしまい、短めのセッションとなっていまいた。

中野さんの挨拶は、最初から熱いものでした。
前日にお会いしたという、銀行家の方のお話や、公益財団が価値を継続するためにと行なっている運用内容に驚いたお話から、出てきた言葉。

「邪悪」

このセミナーは、この言葉がキーワードになったようでした。

その話を引き継いで、山崎さんは前半に、業界のことについてお話してくださいました。
90年代から信託報酬を引き上げたこととなり、投信が劣化した、ということでした。
競争が激化すると、通常価格は下がるものだが、自分たちの利益のために、信託報酬内の代行手数料が増えた、というものです。

これもまた、「邪悪」という言葉にまとめられました。

でも、こういう商品でも売れる、という話の中で、「人間関係の証券化商品」という表現をされていました。某セールスマンのために買ってあげるよ、という方がいらっしゃるんですね。なるほど、と思いました。

後半部分は、12月10日に出版された本のお話。
本の中から引用して、アセットアロケーションのお話をされていました。
私は実際に本を持っていたので、本を副読本としてお話を聞きました。
大学の授業みたいでした。(^^)

加藤さんのお話も、「邪悪」に対するお話からでした。
ジョン・ボーグルの正義、と言う言葉は、米国でも使われているそうです。
社訓の冒頭は、「Do the right thing!」から始まっているとのこと。
バンガードらしいですね。

そして最近よく出てくる、「スマートインベストメント」。
余分な時間、リスク、費用をなくすこと。
そのために、3つだけ提案されていました。
- イデックス・ファンド
- 世界の株・債券に分散
- 低価格・低コストを選択

→ 選ばないで、全部買う
→ 「貧乏くじ」を排除できる
→ リターンを高める

ということですね。

トークセッションは短めで、山崎さん加藤さんがお互いに質問をする形になっていました。
山崎さん「上品な手数料のアクティブファンドを日本へ導入する予定は?」
加藤さん「メッセージが伝わりにくくなるので、今はインデックスファンドのみで、アクティブファンドを導入する予定はない」

加藤さん「アセットアロケーション(ポートフォリオの最適化)についての限界は?」
山崎さん「コンピュータで計算するとありがたそうだが、ゴミをインプットしても、ゴミしか出力しない。さらに、ウェイトをおいているということは、期待リターンを想定しているので、科学的に見えて、論理的でない」

会場からの質問は4つでした。
一番おもしろかったのは、最後の質問でした。
「悪党の見分け方を教えてください」
人の不安をあおるのが、典型的である。
利回りについては、4-6%と言われると、イメージしやすく、だまされやすい。10%はいらないけど、そのくらいなら、と。。。
リスクの話をしない。
「この方が気が済むでしょ。安心でしょ。」と言う。でも、気持ちと合理性は違う。

最後に、中野さんがこんな風に締めていました。
「セゾン投信が『邪悪』になったら、ご指摘ください!(笑)」