Jプロツアー栂池 | 現役自転車ロード選手 平林昌樹の自転車日記

現役自転車ロード選手 平林昌樹の自転車日記

国内Jプロツアー、アジア国際レースを中心に、自転車ロードレース活動をしています。
選手の視点から、ロードレースの面白さをお伝えできればと思います。

1年ってあっという間ですね。
昨年の栂池は、登り調子で、自己ベスト更新の51分10秒。
あと少しで表彰台まで見えてきていた。

来年はその差を詰めるぞ!!って、強く思ったのが思い出された。

今年は、どーも調子が上がってこなくて悩みどころ。
長らく競技やっていれば、長いトンネルにぶち当たることもあるだろう。
やるべきことは一緒。

ここ数週間は、少しづつ調子が上向きに着ていることも感じていて
今回は、今の現状がどのくらいなのか?
昨年との差はどのくらいなのか?
しっかり知る機会でもあった。

ヒルクライムとは、登り専門レースで、マラソンに似ているかもしれない。
通常のロードレースより、風の抵抗が少なくなるので、ドラフティング効果が薄れる。
単純な登坂力が問われるレースだ。

ロードレースでは、展開次第で、結果が変わることもあるけど
ヒルクライムはなかなかない。
実力がてき面にでるから、考え方によっては酷だが、その反面面白さも半端ない。

TOJに出たとき、総合34位で迎えた富士山ヒルクライムタイムトライアルステージを走ってみると
やっぱり34位だった。
その実力がそのまま総合成績に出ていたわけで、登坂力は、ロードレースにとっても
重要だってことがわかる。

熊野を見ても、TOJをみても、今の実力をみると、昨年もコースレコードを出した
宇都宮ブリッツェンの増田選手のタイムが基準となるだろう。

一昨日、会場入りして、毎年お世話に なっているロッヂわかた

生憎の雨模様だったので、宿で1時間ローラー台を回して脚を回しておく。

当日は曇り模様。
でも、雲はかかっているから、ゴールは雨だろうな。
朝のウォーミングアップは脚は軽く感じた。
疲れはない。

コースで、ベルマーレの旗を振って応援にきてくれていた方もいて
気持ちも乗ってきた。

スタート前のこの緊張感、最高にいいね。

レースは定刻通り9時にスタート。
序盤はゆっくり目のペースに感じたが
身体は少し辛い。
3キロの登りあとの平坦区間で、集団は二つに割れた。
アウターに入れて追って、登りに差し掛かり、インナーに落としたら
チェーンが落ちた。

ここでペースダウン。
もう一回自分のペースで踏んだけど、ペースが上がらない。
心拍はレッドゾーンに突入していて、これ以上は限界だ。
ここで我慢…我慢。

道が細くなって程なくしてから、現在ランキング1位の鈴木真理選手(スペース)が重いギヤー
を踏んで抜いて行く。
付こうと思ったけど、少しペースが合わず見送った。

ラスト6キロくらいかな?
後ろからブリッエンの廣瀬選手に追いつかれ、一緒にゴールまで登った。
一人だとめげそうになるけど、2人いると苦しみも耐えられる。

タイムは55分30秒
昨年より4分20秒も遅れてしまった。

ただ、平均心拍数は、177 最大心拍数の93%
これ以上の負荷で走り続けることは難しかった。

今の現状がわかったし、追い込むこともできたことは
大きな収穫だったね。

まずは、昨年の自分に追いつき、追い越そう。

そして、来年の栂池は、自己ベスト更新してやるぜ。