ある日のゴルフでの話です。
レッスンを受けに来た
プレーヤーの一人が
明らかに「右を向いている」
私が
「右向いてるよ」と言っても
向きを変えない。
そのプレーヤーは他の人に聞いた。
「私、右向いてる？」
その人も言った.
「右向いてるよ」
また別な人に聞いた.
「私、右向いてないよね？」
「私、真っ直ぐ向いてるよね？」
また別な人は言った。
「右を向いてるよ」
プレーヤー(以下プ）
「嘘だ！」
「私、真っ直ぐ向いてるもん」
一同「…」
私（以下 私）
「では、打ってみてください」
カキーン！
球は右のOBへ消えていきました。
「…」
プ
「今のは、たまたま…」
次の打ち直しでも、右を向いています。
私
「また右を向いているよ」
プ
「いいの!」
「今度は真っ直ぐ打つから！」
カキーン！
球は、また右のOBへ消えていきました…
プ
「どうなってる？」
と聞かれたので、
「右を向いている」
と答えました。
そのプレーヤーは、
そこには耳を貸さずに、
プ
「トップの位置が低かったのかな？」
私「いやスイングは良かったよ」
「向いた方向へ真っ直ぐ飛んでいたよ」
「構えが右を向いていただけだよ」
プ「次はトップの位置を高くして打ってみます！」
私「…」
カキーン！
また右のOBです。
プ
「なんでですか？」
私
「右を向いているからですよ」
プ
「それはわかりました」
「他に無いですか？」
私
「わかったなら、もっと左を向きましょう」
プ
「クラブが合わないんでしょうか？」
「フックボールで狙ったほうがいいかな？」
私
「そろそろ怒ってもいいですか
」
プ
「あ！わかりました。怒らないでください」
「やってみます」
プ
「でも左を向いている気がします」
「気持ち悪いです」
「当たる気がしません」
私
「それでいいですから打ってみてください」
プ
「これで打ったら左に行ってしまいます」
私
「左に行ってもいいから打ちましょう」
プ
「でも・・」
「だって・・」
「・・・」
「いいから打たんかい！」
「カキーン！」
「ナイスショット！」
＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾
これって笑い話じゃなく
レッスンやカウンセリングの現場で
よくある光景です！
本人は
真っ直ぐ向いているつもり
注
「つもり」と「事実」は違うのです。
でも、周りから見ると
当然の結果（右に飛ぶ）に
なっているだけだったりします。
毎回右に飛ぶので困り、
アドバイスを求める。
でも、そのアドバイスを受け入れられない。
中には、それを試しもしないで
別な先生を探して、
そこでも同じことを言われ
「この先生は合わない」
「この先生は間違ってる」
「誰も私をわかってくれない」
なんて嘆きながら
次の先生を探して歩く
なんてことを繰り返す方もいます。
「今までの感覚」
「今までの考え」
「今までの価値観」
新しいことを試すには
「今までの・・・」
を手放す必要がある！
いったん手放したからといって
二度と手にできない訳ではなく、
必要ならば、また掴むことは可能なのです。
そして、今までと違うことに
チャレンジした時に必ず訪れるのが
「違和感」
というものです。
当然です！
今までと違えば、違和感を感じて当然！
もし、違和感が無いとしたら
何も変わらずに、また右を向いている
のかもしれません。
何の為に習いに北野か？来たのか？
あなたの正しさを証明しに来たのか？
もし今がうまくいっている。
もし球が狙った所に飛んでいるなら
それで困ることはないでしょう。
だけど、現状に困り、
現状に満足せずに
習いに来た。
相談に来た。
のだとしたら、
自分の考えを
一旦 横に置いて
人のアドバイスを
聞いてみたらどうですか？
だって、アドバイスする人には
あなたが何故 右に飛ぶかが
見えているからです！
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