2015.08
旅先の記事ばかりで都内でのアート記録がおざなりになっているので、
今年はしっかり書き留めていきたい。
そう思い振り返ってみると、
昨年はとても良い展覧会にたくさん出会った気がします。
そんな中でも、また行きたいなあと思い出すのが、鈴井理策の展覧会。
本人の言葉で綴られたキャプションもとても印象的でした。
写真に限らず絵画など作品を鑑賞しながらよくよぎるのが、
身近な人々との他愛のない風景だったり、
過去の印象深い出来事とか、
実際目の前の作品とは何ら結びつきを感じられないものだったり。
集中して観ていないと解釈する人もいると思いますが、
私はこうした感覚を持って鑑賞することが多いのです。
そのときに思い出した情景や沸き起こってきた感情とともにその空間を漂うような感じとでもいいますか。
これまでこのことをうまく言葉にできなかったのと、
言ってはいけないんじゃないかとこっそり心に押し込んでいました。
でも、鈴木さんのとあるキャプションを読んでそれが一気に払拭されました。
これだけでもこの展覧会に足を運んでよかった!と思ったのです。
作品を観ながら、そこには映っていない風景や音やきらめき、
そんな空気感に自然と包み込まれるような錯覚に陥る空間でもありました。
2016年も素敵な作品に出会えるといいなあ。