その美術、複製につき | 社会の窓まで ―飽くなき探求心―

社会の窓まで ―飽くなき探求心―

くだらないことに全力を注ぐ女、荒木麻由のロマンあふれる妄想全開突撃系ブログ
   
類稀なる発想力とバイタリティを遺憾なく発揮し、その真実にせまる!

私は、野球やバイクやと

最近やたらとアウトドア派だと思われがちだけれど。

 

実は、音楽や美術といった芸術にも

結構理解がある人間だったりするのです。

 

 

 

 

 

 

 

兵庫と徳島をつなぐ鳴門海峡を渡って。

 

その麓には、ある美術館がある。

 

 

 

大塚国際美術館

 

 

 

この美術館、ただの美術館じゃない。

 

知ってる人もいるかしら。

特殊技術によって、世界中の名画を陶器の板に原寸で焼き付けたものを展示している

複製画の美術館なのだ!!

 

 

なんぼでも複製できるってことで

絵画は、触ってよし撮ってよしとなんでもあり。

 

でも、やっぱり複製品だし、大したもんじゃないでしょ(笑)

 

 

 

 

 

 

かーるい気持ちで入場。

 

ひとまず順路どおりに、正面のホールに入ってみた。

 

 

 

 

 

 

( ゚д゚)ポカーン

 

 

 

 

 

 

な、なんて圧倒的なんだ…。

 

これが、絵の力…。

 

 

これはシスティーナ礼拝堂の天井画なんだけれど

まさしく、「圧倒」される。

 

私は宗教家なわけではないのに

神の絶対的な聖の力と意志を感じる。

 

 

「この絵はわれわれの芸術を照らす光である。

 この絵は闇の中にあったこの世界を照らす光となった」

 

かつて、この絵(真作)をみた美術史家のヴァザーリはこう残したらしいけど

ほんとに、闇を許さないような光を感じるんだ。

 

 

美術の歴史は、宗教とともに発展してきたという。

その理由がわかった。

 

 

 

 

 

 

なかでも、キリストに関する展示は特に多い。

どれも教科書とかで見たことあるようなものばかり。


人間のすべての罪を背負って死んだとされているけれど

この絵をみていると、人間の"罪"への懺悔のような

そんな印象。

 

キリスト教徒にとって、キリスト磔刑というのはどういうものなんだろうな。

 

 

 

 

 

 

とりわけ有名な「受胎告知」

 

私の身長の倍ほどもあって

それはそれは力強い絵なんだけれど

このコーナーはテーマ展示になっているんだ。

同じ「受胎告知」のシーンを、いろんな人がいろんな解釈で描いたものが並んでいる。

 

たとえば、天使がマリアに「あなたです」と優しく告げているものや

マリアが驚いているもの、落ち着いた表情をしているもの

そして上に掲載したティントレットの受胎告知は

 

 

「神の子を産むのはお前だ」

 

 

と、決定事項を冷徹に伝える、そんな風に見える。

 

いろいろと細かく解説が書いてあるんだけれど

私の感性と知識で理解できるのは、ここらへんが限界だ…(笑)

 

 

 

 

 

 

かの有名な

ダヴィンチの「最後の晩餐」

 

この部屋には、南北で修復前と修復後の絵が展示されていた。

 

 

上が修復前。

そして下が

 

 

 

 

 

 

修復後。

 

ずいぶん、輪郭がぼんやりしちゃった気がするんだけど…

 

白鷺城こと姫路城も、最初は漂白したみたいに白かったらしいし

最初はこういう感じだったのかもしれないね。

 

でも私は、修復前のほうが好きだなぁ…。

ホンモノは、もうちょっと違うのかしら。

 

 

ちなみに私は

 

 

 

 

この最後の晩餐がお気に入り♪

 

「血と肉」のだと言われたパンでもワインでもなければ

みんなで真顔でこたつに入っているようなシュールさがいい♥

 

たぶん、ピラミッド状に折り重なって入ってると思うw

 

 

 

この展示場の近くには、喫茶店がある。

 

ここには「最後の晩餐ランチ」なるものがあったから

さっそくそれを頼んでみることに!

 

晩餐なのにランチとは、これいかに。

 

 

 

 

 

 

お?

 

 

 

 

 

 

 

全 然 ち が わ ね ? ( °д°)

 

 

 

いや、ほんとにパンとワインしか来なかったら

それはそれで困るんだけどさ。

肉の代わりのパンなのに、肉料理だしちゃってるじゃない!笑

 

 

ただ瀬戸内の素材をふんだんに使った料理は

かなりウマかった(笑)

 

 

 

 

結局。

 

 

この美術館の中に5時間くらいいたんだけど

半分もまわりきれずに帰ることになってしまった。

 

まだ現代美術までたどり着いてないんだけど…。

 

 

また、続きを見に来ないといけないな。

 

 

 

一度だけ、ゴッホの自画像のホンモノを見たことがあるけれど

たった一枚の絵に、鬼気迫るほどの力を感じた。

 

ここの美術館のものは、複製品だから

言っても、ホンモノにくらべたら魅力は落ちる。

繊細な筆のディテールとか、立体感とか、そういったものを完全に再現することはできない。

 

でも

それでも、これほどまでに絵の力を感じるんだから

きっと、本物は息をのむほどなんだと思う。

 

 

 

人生を変えるほどの、絵。

 

 

それを人は、名画と呼ぶのかもしれない。