宮崎県で家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)の感染拡大が深刻化している。感染確認・疑い例は、17日午後6時現在で111例。それらと同じ畜舎にいたなどとして処分対象になった家畜は、計8万5723頭(牛など8212頭、豚7万7511頭)に上る。18日未明になって同県新富町でも疑い例が確認され、処分対象頭数は10万頭を超す見通しとなった。なぜ感染は拡大したのか。政府の対応に問題はなかったのか。

 1例目の感染疑い例が確認される11日前の4月9日。宮崎県都農(つの)町の農家で、口内がただれた牛1頭が見つかった。県は獣医を派遣したが、症状は軽く、他に症状のある牛もいなかったことから、口蹄疫とは考えにくいとして「経過観察」とされた。

 ところが、16日になって、他の牛にも症状が出始めた。検査の結果、経過観察していた牛を1例目と確認。農水省職員は「1例だけで、見抜けなくても仕方なかった」と同情するが、対策がとられないまま10日以上が経過し、初期の封じ込めに失敗した。

 感染はそれ以前から広がっていた疑いもある。都農町の別の農場で3月、水牛に風邪のような症状が出た。農場側は風邪と判断したが、検体を採取して保存。口蹄疫が問題化した4月になって分析したところ、陽性と判明し、6例目の感染確認例となった。県は3月には既にウイルスが県内に侵入していたとの見方を強めている。

 感染ルートは不明だが、今回のウイルスは、香港や韓国で今年発生したものと遺伝子配列が酷似している。感染力が強いとされることに加え、豚に感染が広がったことも、発生が収まらない一因とみられる。豚は牛に比べ、ウイルスの増殖が激しいとされるためだ。

 一方、政府は4月20日に感染疑い例が発見された段階で農水省に対策本部を設置し、関係省庁との連絡会議も設けた。しかし、赤松広隆農相が大型連休中に海外出張して現地入りが10日にずれ込んだことなどに、地元などから「対応が遅い」との不満が高まった。赤松氏は11日の記者会見で「やるべきことは全部やってきた」と強調したが、野党は「政府の初動態勢が極めて不十分で被害が広がったのではないか」(谷垣禎一自民党総裁)などと批判を強める。

 こうした中、平野博文官房長官が16日朝、米軍普天間飛行場(沖縄県)の移設問題に絡んで出張していた鹿児島市から急きょ宮崎県に向かい、東国原英夫知事と会談。帰京後すぐに首相公邸に赴いて状況を報告した。

 鳩山由紀夫首相は17日、約1カ月経過してから政府対策本部に格上げしたことに関し、「風評が立つと農家が困る状況があった。政府は十分にことを運んできたが感染が拡大し、県民、国民に正確に事実を知っていただくことがより重要だと判断した」と説明した。【佐藤浩、石田宗久、山田夢留】

 ◇ことば 口蹄疫

 牛や豚のような前後の足の指が2本、4本と偶数の動物(偶蹄類)に感染するウイルス性の伝染病。口の周辺やひづめに水ぶくれができる。発熱や多量のよだれ、食欲減退などの症状が出て衰弱する。感染力が極めて強く、水ぶくれの液や排せつ物に含まれるウイルスに触れると感染する。人にはうつらず、感染した動物の肉や乳を口にしても感染しない。家畜の安全基準を決める国際機関「国際獣疫事務局(OIE)」によると、口蹄疫ウイルスがない「清浄国」は約50カ国。日本は00年に発生後、半年ほどで制圧に成功し、清浄国に復帰していた。

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 沖縄県の米軍普天間飛行場の機能や訓練の分散移転に向け、鳩山首相が全国知事会に協力を求める意向を示したことを巡り、大阪府の橋下徹知事は13日、「受け入れの優先順位が高いのは、米軍基地のない地域。一番高いのは関西だ。政府から要請があれば、関西で回答を出さないといけない」と述べ、関西での受け入れを検討すべきだとの考えを示した。

 6月の近畿ブロック知事会議でも問題提起するという。

 橋下知事はこれまでも、沖縄の負担を全国で分かち合うべきだとして、負担軽減策を全国知事会の場で協議するよう主張。

 地元・関西空港への一部機能の移転に関しても、「国から提案があれば、議論は拒否しない」などと発言していた。

 この日、府庁で報道各社の取材に応じた橋下知事は「おねだり集団だった知事会が、国と対等な関係になれるかの試金石。(沖縄以外の地域で受け入れるという)回答を出さなきゃ、知事会は解散だ」と話した。

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 野生復帰を目指し新潟県佐渡市で放鳥されたトキのうち、市内で産卵したとみられる3ペアの卵のふ化に期待が高まっている。予定日は最短で9日。佐渡市では先月、別のペアの卵でひな誕生が期待されながら、親鳥が卵を放棄してふ化が持ち越しとなっただけに、地元関係者は「2世誕生」を心待ちにしている。

 3ペアは、08~09年に放たれた雌雄。いずれも卵は確認されていないが、4月中旬以降、雌雄が交代で巣に座り込み卵を温める「抱卵」行動が観察されている。環境省は産卵した可能性が高いとみている。

 産卵から28日前後でひながかえることから、抱卵開始から計算すると、5月9日以降に順次ふ化予定日を迎える。同省佐渡自然保護官事務所の笹渕紘平保護官は「3ペアの産んだ卵がふ化する可能性は十分にある。初の繁殖に期待したい」と話す。自然界でふ化が確認されれば、1976年以来34年ぶり。放鳥トキでは初の2世誕生となる。

 一方、環境省は4月にひな誕生が期待された別のペアが巣の外に捨てた卵3個のうち、1個の殻を回収した。トキはふ化が見込まれない卵を捨てる習性があり、回収した卵も内側に血管などが付着しておらず、無精卵か成長がとまった有精卵とみられるという。このペアの雌は、5月14日に誕生日を迎える1歳で「繁殖には未成熟だったのでは」(佐渡トキ保護センター担当者)との声もある。【畠山哲郎、磯野保】

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