次世代絵本コミュ はにゃさんの口述ライター本のお話 | 絵本作家 ふじもとのりこの「絵本がもっと楽しめる!絵本製作裏話」

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絵本に関わり、早や40年。
ママと子が一緒に楽しめる絵本を4冊、工作本も出版!
絵本作家しか知らない、絵本の創り方、絵の技法、親子で作るキッズアート大公開
描いて、読んで、親子で絵本を10倍楽しもう♪

 こんにちは
絵本作家ふじもとのりこです。

次世代絵本コミュ「みんな 絵本で 輪になあれ!」

はにゃさんの巻 2


はにゃさんは、口述ライターとして、全く目が見えない
プロデューサーが 本を書かれるお手伝いをされていました。
私も読ませていただいたのですが、すごい方がいるなあと
思いました。
実際に、一緒に働いている人が 目がみえないのを
知らなかったくらい、普通に仕事されていたんだそうです。



<口述筆記ライターのお仕事のこと>

縁がありまして、私は口述筆記ライターとして、本を2冊出版しました。

 

1.「障がい者よ、街へ出よう」 

  ~「網膜色素変性症」で視覚をなくしても、現役プロデューサー ~  

  津久見 圭 著 (総合医学社 プラチナボックス)

  関連過去記事↓↓↓   

http://ameblo.jp/hanya-sama/entry-11186463501.html


2.「駅 わかれの詩(うた)」 津久見 圭 著(毎日新聞社)


 関連過去記事↓↓↓

http://ameblo.jp/hanya-sama/entry-11471798197.html


1冊だけ、簡単に紹介です。

「障がい者よ、街へ出よう」~「網膜色素変性症」で視覚をなくしても、
現役プロデューサー ~ の本は、私がお仕事のお手伝いをさせて
いただいていた、盲目のプロデューサーの日常を描いたエッセイです。
201312月に病気で急逝。)


私は、初めてプロデューサーに会った時には、
「こんな方がいたのか!」と衝撃を受けました。

元テレビ局のプロデューサーでしたが、病気で失明し、
その後、音楽プロデューサー・ラジオプロデューサーとして、
お仕事を続けていた方。

いつもプロデューサーとしての威厳ある態度でしたし、
話している人の方を向いてきちんとお話をされるので、
話をしていても、目が見えないことを全く感じさせない方でした。

 

仕事関係の人たちには、自分が全盲であることや
目の病気のことなどを、ほとんど話したことがなかったそうです。

「是非もっと多くの方に、プロデューサーのことを
知ってもらいたいです!本、出しましょう!」と、
みんなで本人を説得し、ようやく納得してもらえて、
出版できた本です。

 

仕事でかかわりのあった歌手やタレントさんたちの中には
本を読んで初めて、プロデューサーが全盲だったことを
知った人もいました。
目が不自由なことは知っていても、
「少しは見えているのかな」と思っていたようです。

駅のホームから、3回も線路に落ちた経験があり、
そのこともこの本に書いてあります。

目の不自由な方は、混雑した駅のホームで、
黄色い点字ブロックの上を歩いている時、
人にぶつかって、ほんの少し歩く角度がずれて
しまっただけで、そのまま線路に落ちてしまう、
ということもあるのです。

 

ここ数年(この本を出版後)、
駅のホームへの「ホームドア」設置が
どんどん進んでいて、うれしく思います。

 
次世代の子どもたちが 障害を持っていても
社会で堂々と生きていける 社会を手渡したい。