大切な ナ・ニ・カ・・・

みなさん、お元気ですか

少しずつ気温も上がり始め、まだまだですがちょっとずつ

過ごしやすくなってまいりました。

下の娘の学校では、インフルエンザが流行して学級閉鎖に

なっているクラスも結構あるようです

我が家は幸いな事に、そのような事とは無縁のようですが、

油断は大敵です

みなさんも気をつけてくださいね。

ところで、話は変わりますが・・・。

獣医師会はご存知ですか

何をしているかはあまり知らない方が多いと思います。

いつもマニアックな話題()を提供しているので、今回ここで

皆様に獣医師会の事に少々触れたいと思います。

（ある意味これもマニアックかな　）

大切なナ・ニ・カ・・・、ということで感じたことをちょっと長く

お話をさせていただきますが、ご面倒でなければ少々

お付き合いください。

私は東京都獣医師会に所属している獣医師です。

その中の下部組織である江東支部に所属しています。

みなさんのかかりつけの先生は

　　　　　　獣医師会に所属していますか・・・

この時期になると、４月の狂犬病予防定期集合注射が始まる

ため、獣医師会の先生方は支部会の会議や保健所との協議

で色々と忙しくなります

それだけでなく、今は必須である区（市）の防災に関してなど

委員会を設立して、我々獣医師会だけでなく行政ともしっかりと

話をしながら、少しずつ良いシステムを考えております。

これも獣医師会の先生方が、万が一の災害に対して江東区の

飼い主様達が困らないようにと自分の休み時間を割きながら、

または診療が終わって疲れて帰りたい所を我慢して各委員会

などに出席し話し合っているのです

残念ながら、日本の行政は獣医師会という団体に所属してい

ないと、まともに同じテーブルについて話し合いがもてないと

いうのが本音です。

ですから、どんなに個人の病院で防災の備えをしても、法律上

では獣医師個人は無力なので、出来る事に限界があります。

実際、東北の震災時は流通が機能しなくなった結果、薬も消耗

品も届かなくなり、病院内で色々と物が枯渇する事態に陥り

ました。

その時に感じたのは、個人ではどうしようもなく、獣医師会の

ような団体で備蓄したり、行政と足並みをそろえていかなければ

と感じた次第であります。

そのため、個人ではなく団体として、なおかつ行政と同じ立場で

話せる公益社団法人の獣医師会を正式な団体として、関連事項

を進めていかないといけないと痛感しました。

ただ私、こういう政治的な事すっごい苦手なんですよね・・・

でも、もういい大人ですから、そんな事言ってられませんので、

みなさんのために頑張ろうと思う訳です。

『獣医師会に入ってメリットあるの？』とか『なんか会員同士の

付き合いが面倒くさいな・・・』『病院で忙しいから、そんな事に

時間が割けない』などという新しく開業する獣医さんも多いです。

ちょっと残念です　Orz・・・

行政がらみの事を、こと細かく伝える機会がないのも上記の

ような理由で入会してもらえない原因があるかもしれません。

だからといって、会員の先生方全員暇なわけでなく、新規開業

の先生方と同じく診療などで忙しいのであって、それでも獣医

師会の会議へ参加され時間を割いて頂くことは、私から見れば

とても頭の下がる思いなのです　<(＿ ＿)>

みなさんも震災時に、かかりつけの病院が行政と連携をし、

しっかり機能していればとても心強いのではないでしょうか

また、狂犬病の予防接種も季節が近づきました。

集合注射という事業に対して、今は獣医師会で各会場に何人

獣医師を派遣して、何本の注射を用意し、業者さんへどれだけ、

いつまでに発注をしないといけないのかなどと、てんやわんや

です。

でもその辺、江東支部の先生方は非常に協力的で、まず飼い

主様達の事を考え、病院を空けてでも協力を惜しみません。

幸い、集合注射の時間帯は13時30分～15時までと短いですが、

担当する日は手術も麻酔処置、時間のかかる検査もいれられ

ません。

年齢的にその時間帯はお休みしたい先生もいらっしゃいますが、

それでもワクチン接種向上のため頑張っておられるのです。

考え方は人それぞれで、獣医師会の事を、飼い主の皆さまや

所属していない先生がどう思っているかはわかりません。

ただ、影では一生懸命に他の先生達が様々な事に時間を割き

ながら働いている事は知ってもらいたいです。

また狂犬病予防の接種後は登録や済票更新の手続きがあります。

所属していない病院は窓口手続きが不可能な区もあります。その

場合はご自身で保健所に登録や更新しなければいけません。

（病院によっては手続きできる期間の違いはあります）
ですが、江東支部の先生はそのような事は飼い主さん達のために

ならないのでは？という考えから、所属していない動物病院でも

希望すれば窓口手続きを行えるように保健所へお願いしています。

（これもみんなで会議をして決定した事です）

その甲斐あって、所属していない先生の病院でも、狂犬病の窓口

手続きができるようになっているのです。

その他にも、色々とやっていることは沢山あります。

ただ、ここに書いていると長すぎるので（すでに飽きてしまったかも

知れませんが・・・）ここで終わります。

何となくご理解いただけたでしょうか

これだけでは中々理解するのは難しいですかね　＾＾；

お時間があれば『江東支部オフィシャルサイト』をご覧ください。

近いうちに、もっと良く分かるようリニューアルも控えてます。

よろしくお願い致します。

まあ、なんでこんな事を熱く語ったかといえば・・・、

現在私は江東支部の支部長をさせて頂いています。

開業当初、所属していなかった時はどんな団体か分からず、

ご高齢の先輩先生にこき使われ、嫌な役目だけ回ってくる団体

じゃないかと勝手に思っていました

なんて子供だったんだろうと、反省です

また、入会してもどのような事が行われているかはあまり知る

機会もなく、役員などに就任してようやく獣医師会という団体の

重大さや必要性が理解でき始めました。

支部長になったとたん、東京都獣医師会本会執行部との会議

や集まりに行く事で、更に明確に感じる事が出来ました。

『ちょっと遅すぎるんじゃない？』と言われそうですが、でもこんな

私でもしっかりと周りの先生達からサポートしてもらえ、一人前に

扱ってもらえるのですから、頼りになる先生達です。

もうすぐで支部長任期が終わります。

でも、支部長になった事で更にもう一つ大人（オヤジ）になった

と（勝手ながら）思います。

この度２年間支部長を、それ以前は６年間を事務局や会計、

副支部長をやらせていただき、何か大切なモノがまた一つ

見つかった気がします。

一番大切なモノは人それぞれです・・・。

でも、一番でなくてもとても大切なモノが見つかった時は、

何かすごく嬉しいですよね。

私は今回、支部長をさせて頂いた事で、獣医師会江東支部

に所属している獣医さん達同士のつながり、熱意、優しさや

心強さなどとても感じました。

これを、この後に続く後輩獣医さん達にも受け継がなくては

という気持ちも大きくなりました

私にとって　大切な　ナ・ニ・カ・・・。

また一つふえた気がして Happy です。

みなさんにとって大切な ナ・ニ・カ は　ナ・ン・デ・ス・カ・・・

みなさんにも見つかると良いですね

長い時間お付き合い頂きありがとうございました。