松竹
リプリー  (1999)

出演 マット・デイモン (トム・リプリー)

    グウィネス・パルトロー (マージ・シャーウッド)

    ジュード・ロウ (ディッキー・グリーンリーフ)

    ケイト・ブランシェット (メレディス・ローグ)

    フィリップ・シーモア・ホフマン (フレディ・スミス)

    ジャック・ダヴェンポート (ピーター・スミス・キングスリー)

    ジェームズ・レブホーン (ハーバート・グリーンリーフ)

    セルジオ・ルビーニ (ロバリーニ警部)

    フィリップ・ベイカー・ホール (探偵マッカラム)


監督 アンソニー・ミンゲラ


原題 ”The Talented Mr. Ripley”


原作 パトリシア・ハイスミス



【ストーリー】

1958年。ニューヨークに住む貧乏な青年プリーはアルバイトで、

あるガーデンパーティでピアノの演奏をした。

そのとき知り合いに借りたプリンストン大学の卒業生に与えられるジャケットを着ていたため、

造船業界の大物ハーバート・グリーンリーフに息子ディッキーの同級生と間違われる。

そして、ヨーロッパで放蕩三昧をしているディッキーを連れ戻してほしいと頼まれる。

リプリーは身分を偽り、イタリアへ行くことになる。



【感想】

パトリシア・ハイスミスの小説「リプリー」の映画化第二弾ということでもある。

第一弾は、あの美しかったアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」である。

でも実際見てみると「太陽がいっぱい」のリメイクとは違う。

「太陽がいっぱい」自体、見たのは遠い昔。アラン・ドロンファンだった母と見たのだから、

かなり子どもの頃。内容は細かいところまで覚えていない。

それでもこれは別物だということだけは分かる。


ディッキーは大金持の御曹司。

そして女性からだけではく、男性から見ても魅力的な青年である。

そりゃなんと言ってもジュード・ロウが演じているのだから、とても魅力敵なのは当たり前?(笑

そして、この映画ではディッキーは婚約者がいるだけでなく、

男の恋人が多数いる。つまりホモの映画でもあるわけだ。

ハッキリとそれらしいことは出てこないのだが、ディッキーがお風呂に入りながら、

リプリーと一緒にチェスをするシーン。リプリーが一緒にお風呂に入ってもいいか?と聞く。

または、婚約者がディッキーには男友達が多く、いつもべったり仲良くする。

男相手でもやきもちが妬けると言う。

そしてリプリーがディッキーを見る目つきや、リプリーとピーターの関係。

ディッキー役ジュード・ロウとピーター役ジャック・ダヴェンポートが美しいので、

まぁ、許すとしても・・・・

フレディ役フィリップ・シーモア・ホフマンは問題外で最悪。

マット・デイモンは貧相?で不気味この上ない。


億万長者の御曹司ディッキーに成り代わってやろうとう話なので、

もちろんディッキーは途中で死んでしまう。

ジュード・ロウがフェード・アウトした後は、ちょっと面白みがなくなる。

女優陣も、どう考えても二人とも魅力がない。少なくとも私的には綺麗な女優さんには見えない。

グウィネス・パルトローは元々好きではないし、

ケイト・ブランシェットはなんだか1人だけおばさんのような気がしてしまう。

女性よりも男性が主っぽい映画なので、地味な人を使ったのかしら・・・とか(^^;


話としては、リプリーの他のキャラたちとは違う暗さを纏った不気味さと、

先のことをまったく考えない行動の浅はかさ。

見ていてイライラ・・・・なんでそんなことするの~?と。


映画の舞台は1958年のイタリア。

「太陽がいっぱい」は1960年の作品。(舞台はフランスじゃなかったかなぁ?)

原作がそのころのヨーロッパなのだとは思うが、「リプリー」では設定を現代に変えずに、

当時のままにしている。

リプリーの浅はかさは、現代の警察では、すぐに見破ってしまうせいもあると思う。

そして放蕩息子が遊びまわるのも・・・

現代にしてしまうと、小さな矛盾が生じて、きっと原作の雰囲気が出ないのでしょう。


最後に一番の感想。

マット・デイモンンは、やっぱり地味な役が似合う。大富豪は無理(笑

カッコイイはずのボーン(「ボーン・アイデンティティ」の主役)も似合わないよ・・・



【俳優紹介】

マット・デイモンは、「ボーン・アイデンティティー」「オーシャンズ11 」「オーシャンズ12

「ボーン・スプレマシー」「ブラザー グリム」


グウィネス・パルトローは、「フック 」「セブン 」「恋をにおちたシェークスピア」「愛しのローズマリー

スカイ・キャプテン ワールド・オブ・トゥモロー


ジュード・ロウはこちら


ケイト・ブランシェットは、「耳に残るは、きみの歌声」「シッピング・ニュース 」「ギフト

「ロード・オブ・ザ・リング 1,2,3」「アビエーター」



【映画賞】

アカデミー賞1999年

    助演男優賞ノミネート ジュード・ロウ

    脚色賞ノミネート アンソニー・ミンゲラ

    音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ) ノミネート ガブリエル・ヤーレ

    美術賞ノミネート Roy Walker、Bruno Cesari

    衣裳デザイン賞ノミネート アン・ロス、ゲイリー・ジョーンズ


ゴールデン・グローブ1999年

    作品賞ノミネート

    男優賞(ドラマ)ノミネート マット・デイモン

    助演男優賞ノミネート ジュード・ロウ

    監督賞ノミネート アンソニー・ミンゲラ

    音楽賞ノミネート ガブリエル・ヤーレ



お勧め度 ★★★★☆