ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
サスペクト・ゼロ (2004)

出演 アーロン・エッカート (トム・マッケルウェイ)
    ベン・キングズレー (ベンジャミン・オライアン)

    キャリー=アン・モス (フラン・クーロック)
    ハリー・J・レニックス  (リック・チャールトン)

    ケヴィン・チャンバーリン (ハロルド・スペック)
  
監督 E・エリアス・マーヒッジ
 

 

【ストーリー】

トム・マッキャウェイは、有能なFBI捜査官だったが、犯人を逮捕することを焦り失態をおかし、

犯人は逮捕できないまま、左遷されてしまう。

セールスマンがまぶたを切り取られ殺された。

そして容疑者が乗っていたと思われる車から、小学校教師がやはり同じようにまぶたを切り取られていた。

次に、マッキャウェイが取り逃がした男が死体になって発見された。同じ様にまぶたを切り取られ。

そして3つの現場には、○に斜めの線という、謎のマークが残されていた。

犯人が乗っていた車から、ベンジャミン・オライアンという男が容疑者として浮上する。

 

 

【感想】

少しネタバレあり


全米には多くの行方不明者がいる。

牛乳パックにMISSINGと写真が載ることもよくある。

もし、その多くの行方不明者が一人の犯人によって殺されていたら・・・

同一犯のように見えないような殺人。

全くの計画性もなし、関連性もなし、何かへのこだわりもなし。

そのプロファイリングからでさえも、姿が見えない犯人を「サスペクト・ゼロ」という。


本当にそんな「サスペクト(容疑者)・ゼロ」がいるかどうかは不明だが、本当にいたら・・・

それがこの映画の本筋。


オライアンは、透視能力があり、過去、それをFBIにて訓練していた。

その能力を使って、なかなかつかまることのない連続殺人犯を暴き出し、

自ら制裁を加えていたのだ。

見たくもないのに、見えてしまう殺人現場や、殺さないでくれと懇願する被害者達の顔、顔、顔。

オライアンは呪われた自分を救うために、犯人を捕らえ殺そうとする。

見ているうちに、オライアンが憐れになってくる。


超能力があれば楽しいことがイッパイのように感じてしまうが、

こんなオライアンのような能力はちょっと・・・

人の頭の中を覗き込んでしまう、そんな能力を持ってしまったら、他人の心の闇まで

自分の中に取り込んでしまい、自分が自分ではなくなってしまうのだろうなぁと・・・ 


最近テレビ番組で、アメリカの超能力捜査官?を呼んで、行方不明者を探すという番組を

放送することが何度かあったと思う。

私はちらちらと再放送で見ただけなので、詳しくは覚えていないが・・・

彼らは、行方不明者の名前と生年月日から、今現在どこにいるかを探し出すのだ。

地図上でこの辺りだと示し、見えたものを書き留めて、絵にしたり言葉にしたりしながら、

場所を特定していく。

(実際大した捜査力を発揮しているとも思えないが・・・(苦笑)

本当にこういう超能力捜査官が実在するわけだ。

ジョー・マクモニーグル
FBI超能力捜査官 ジョー・マクモニーグル
 
このように実在するわけだから、この「サスペクト・ゼロ」という映画も
あながち全くの嘘、虚構というわけでもないのだ。
 
彼らの能力、世間の役に立てば素晴らしいものだとは思うが、
彼らにとっては、それは「良いもの」なのだろうか・・・
 
キャリー・アン・モスは、やっぱり「マトリックス」やこの映画のように、きびきび動く女性の役のほうが
似合いますね。黒が似合うのかな。
「ショコラ」では、戒律に縛られたきっちりした女性ではあったけど、やっぱり奥様、母上の役だったので
あまりピンときませんでしたから。
しかし・・・・この映画での彼女の役どころの意味が・・・・全く不明です。
女性が映画に出てこないと、格好つかないから・・・とかいう理由で出したのかな?(苦笑

ベン・キングズレーがいいです。主役を食ってました(笑

 

映画の感想としては・・・

「サスペクト・ゼロ」がどのような人物だったのか、他の連続殺人犯は

といって人物像や心理があまり描かれていなかったのが残念だ。

また、マッケルウェイとオライアン、クーロック、この3人に関しても、ハッキリ描かれていなかった。

そのせいで、クーロックなんていなくてもいいじゃないかとか、

マッケルウェイがどれほどの失敗をしたのかとか、

オライアンは何故急に行動し始めたのかなどなど説明不足のため、全てが中途半端になってしまった。

もう少し何かが欲しいという気がした。

しかし、引き込まれるシーンや内容もあったので、退屈せずに100分間見ることが出来た。

(出来ればあと20分長くして内容を充実させて欲しかったな)

どうも「『セブン 』を超えた」とかいう宣伝文句だったらしいですね・・・・

この程度では無理ですよ・・・それは・・・・(^^;


  

【俳優紹介】

アーロン・エッカートは、「ザ・コア」に出演。

  

ベン・キングズレーは、「シンドラーのリスト」「スピーシーズ/種の起源」「A.I」

 

キャリー=アン・モスは、「マトリックス 」「マトリックス・リローテッド 」「マトリックス・レボリューション

ショコラ 」「メメント

  

ハリー・J・レニックスは、「マトリックス、リローテッド、レボリューションズ」のロック船長

「Ray/レイ」

 
 
お勧め度 ★★★☆☆