学習に影響する要因(14)~次、出来るなら!~ | かけがえのない愛犬との暮らし

学習に影響する要因(14)~次、出来るなら!~

おはようございます。

Lovin' Dogsのランパです。

かけがえのない愛犬との暮らし-物思い2





次、出来るかな?

ワクワク


学習に影響を及ぼす要因の13回目、最終回です。


今日は、プレマックの強化理論について、お話したいと思います。

「ある種の行為が出来るという機会そのものが、強化子として働く。」ので、

「頻度の少ない行動に対して、頻度の高い行動を随伴させれば、

頻度の少なかった行動が起きやすくなる」というものです。


ちょっと分りづらいですね。

では、「頻度の高い行動」は、何故頻度が高いのでしょうか?


それは、「犬が好きなので、自発的にする行動」と考えられませんか?

逆に、「頻度の少ない行動は、犬が好きでないので、自発的にしにくい行動」

と考えられませんか?


つまり、プレマックの強化理論は、次のように言い換えることが出来ます。

「犬が好きでない行動の後に、好きな行動をする機会を与えれば、

好きな行動が強化子となって、好きでない行動が増える」


例えば、

散歩好きな犬でしたら、首輪とリードを付けた後は、嬉しくて玄関で

ウロウロしてしまうかもしれません。この場合、散歩=頻度の高い行動、

座って待つ=頻度の少ない行動となります。


初めは「お座り」の指示を与えて、それに従ったら玄関ドアを開けて散歩に

出掛けることを繰り返すと、やがて指示しなくても自発的に座って待つ

ようになります。


つまり、

「座って待つという行動の後に、散歩に出掛ける機会を与えることにより、

散歩に行くことが強化子となって、座って待つ行動が増えた」

ことになります。



プレマックの強化理論は、一種のオペラント条件付けであり、

以前お話した「強化子の試供」 による動機付けでもあります。


実際にプレマックの強化理論を利用するには、

すぐに与えられない、時間が掛る、与えたら返して貰う必要があるなど

のデメリットもありますが、

「生活の中のご褒美」 として、維持段階で用いるのがお薦めです。


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タグ:学習に影響を及ぼす要因(14)
参考文献:パメラ・J・リード「エクセレレーティッド・ラーニング」
       2007年9月発行(原著1996年)