ちょっとモダンなマルゴーのワインを飲んだ後でサントリーワイン。
ジャパンプレミアムシリーズの最高峰のデュオダミ2011。

ラフィットとの共同作品といっていいものなのだろう。

新樽37%、樽熟成12ヶ月と控えめなのがいい感じだ。
日本のブドウのポテンシャルでは樽負けしてしまうだろう、という
潔さがここにある。

円やかで滑らか、静けさと冷涼感が実にいい感じに兼ね備えて、
余分に凸出するところのないのは、まさにラフィットへのオマージュに
ふさわしいと思う。

ヴォリューム感で言えば、先のフェリエールと似たようなものだが、
質感とバランスはこのデュオダミの方が上だ。
(まあ、価格も3倍だが・苦笑)。

飲んでてとにかく綺麗なワインで、すっきり感があるのは
まさに大手のシャンパーニュのブレンド技術と似たものを感じる。
メルロー主体だが、単一畑の岩垂原メルローと比べて、
凝縮感には劣るかもしれないが、球体的に外方向へと拡がる
存在感はデュオダミの方が格段に優れていた。

2014もこのアイテムは造られるらしいが、この2011、
価格さえ気にしなければ一度は飲んでみるべきだろう。
ただ根っからのボルドー好きからは物足りなさも感じるのは
否定できないから、できればブルゴーニュ好きが飲むべきワイン。

しかし、不作の2013あたりが、ボルドーの2級クラスで6000円弱で
入手可能(例えば僕はブラーヌカントナックとか好きだ)であることを
考えると、そう簡単に「ポチッと」いくわけにはいかない。

サントリーさんには色々お世話になっているけど、これはもちろん自分で
購入したワイン。
おそらく食事会やワイナリーツアーに招待していただけなかったら
巡り会い辿り着かなかったであろうワインである。
今回飲んでラフィットへのオマージュ、十分に感じます。
感謝♪

ただデュオダミ、食中酒としては難しい、っていうか
その価値が半減してしまいそう。
フレンチのソースにもステーキの油にも負けてしまう。
それこそ、シャンパーニュのブレンド、で思い出したが、
シャンパーニュのチーズシャウルスをつまみにオーディオを聴きながら、とか
あるいは京懐石をゆっくりいただきながら、グラスワインとして
旨味を共有する感覚、でいかないと難しいかもしれません。