パケのオークセイのピノを開けてみたら、何かあとニガでイゴくて果実の薄い熱劣化の感じ(Aロット)。

そこで同じ時期に別経路で購入した方を直ちに開けると(Bロット)、エレガントな村名としてそれなりでよかった。

どちらも購入後に同じ場所で(冷房セラー部屋)同じように保存しておいたものである。

購入直後は分からなかったが、一年たってやや果実味が後退していわゆる閉じた時期に入って、熱入りボトルの方は正体を明らかにする。

といってもほんのわずかな程度なので分かりにくいのだが、

経路が異なる2本を比べるとよくわかった。


こんなおバカな比較はオーディオの極性チェック他の聞き比べで慣らしてきたのでお安いご用??

ワイン大好き~ラブワインな日々~

思い返せば、Aロットをまとめ買いしたときに、直前にその酒屋からいったん入荷が遅れる、と連絡が入った。

「入荷したボトルが吹いちゃっていて売りもんになりまへん、2,3日待ってください」


今にして思えば、このときにキャンセルしておくべきだったか。


結局Aロットの流通ルートは同じである。

ボトルを綺麗に拭いてクール便で送ればわかりはしないのである。

この半年間、このキュべには満足のいった験しがないのだが、何のことはない、劣化ボトルだったってこと?


造り手のパケには何の責任もないのだが、07が早出ているというが、買う気がしない。


よくネットで大量入荷の安売りボトルが出てくるが、それはもしかしたら不安定ロットの塊なんではないか?


有名な泡物ロデレールのクリスタルを半ケースほど、市価の半額近くで買ったのだが、すでに2本飲んだものの、あまり印象が良くない。

今更次郎さんではあるが、安売りなりの訳があっても不思議ではない。




オペラを聴くのが好きで国内オペラも時間と興味が許す限り見に行っている。

当然ウィーンで聞いたものには足元にも及ばないが、それでも今は結構楽しんで通っている。

それくらいに、AロットとBロットは別物であった。

オペラに関しては、もともとの母体が全然違うので納得いくのだが、ワインは元は同じであるから始末が悪い。


コストダウンが合言葉の今の業界において、流通ルート上の不手際がこの事態を起こしたといっても過言ではないだろう。

問題はそんなダメボトルに出会ったが最後、そのワインはダメワインの烙印が押されてしまう可能性があることである。

生産者には何の責任もないことだ。

またこの手の中流生産者だけではなく、高名な生産者のワインとて同じ扱いを受けている可能性がある。


最新ヴィンテージのミュジニとかロマネサンヴィヴァンとかいくつか買ってしまったが、それを開けるのは何年先だろう。

もしかしたらすでに劣化しているかも知れないのに、後生大事にセラーの奥底にしまいこむ自分がピエロに見えてくる、とまでは言いたくないけれども心配なことは心配だ。

(だから私は上級キュべも早飲みしておきたいのだ......)


振り返ってみても、まとめて買った一連のワインたちがなんとなくパッとしなかった経験は今までもときどきあった。

店頭販売のこともあれば通販のこともあり、「ダメだし」の特定のルートというのは確定できてはいないので、ここでは絶対買わない、という決断をしたこともまだないのだけれども。


や○やの郊外店なんかでグランクリュのバックヴィンテージが安く出てたりすると、つい買ってしまったり.....2年くらい前まではしたことがある。

あまり評判よろしうないや○やには、最近は新鮮さもなく、めっきりお店に行くこともなくなったが、数年前までは結構品ぞろえも豊富だったので、随分と買いに行っていたものである。


ドイツの蔵元直送ワインを、先達の忠告にも従わずに到着そうそうに開けてしまった大馬鹿者の自分であるが、そのワインの神々しさには実に心を打たれた。


そんなこんなで、最近はワインの手詰まり感も極まれり、となってしまっている次第である。

学習効果のなさは今に始まったことではないから、また同じ過ちを繰り返して買いあさるかもしれないが、

熱が冷めつつあることのほうが悲しいかな、余程確かなことなのかもしれない。

(単に飽きっぽい性格によるものなのかしら?)



この1週間でAロットの残りを半ケース続けて開けてグラスワインとして飲んでみたが、

明らかに2本はダメだが、あとの4本はなんとか大丈夫であった。

毎日毎日同じワインばかり飲んであると、それもまた個性なのかな、とわけがわからなくなる。

多少の熱劣化を結論つけたいところだったが、ダメなその2本だけはさらには日光浴でもしていたのかもしれない。

ワインバーで5本に一本ぐらいはこんな状態?のワインに出会うたびに、黙りこくってクレーム出せないでいる自分を改めるべく、片っぱしから開けて飲んでみたものの、不安定なAロットそのものにもボトル差があることに驚いた。

真相の方は、労多くして益少なし、の尻切れトンボの迷宮入りとなってしまいそうだったが、最後に1本残ったBロットを飲んでみたら、綺麗に酒質が落ち着きつつあって全くの別物の逸品ときた。

結局このキュべのうちの在庫をすべて飲みつくすことでやっと気持ちに整理をつける。


なんだかんだの8本の連続飲みで疲れましたが、なんとなく気持ちの方はすっきりしました。