「人とのコミュニケーションを円滑にするためには、相手をよく観察しましょう」
コミュニケーション講座や、話し方講座に参加したり、そういうたぐいの本を読んだり、ホームページを見ると、必ずと言っていいほど出てくるセリフだ。
あまりにも当たり前すぎて、軽く流して聞いてしまいがちだが、案外これが難しい。 というか…ほとんどの人が驚くほどできていない。
例えば、口角が上がっているときは喜んでいる、口角が横に拡がっている場合は作り笑い、指で唇に触れているときは安心感を求めている、腕を組んでいるのは心理的な防御、脚を組んでいるのも警戒のサイン…などなど、表情やしぐさには感情や深層心理が反映されている言われている。
それらは、心理学のお偉いさんたちが多くの臨床から導きだした傾向なので、ほとんどの場合、正しいのかもしれない。
けれども、そういう知識や、過去の体験などに照らし合わして相手を見るということは、そこには、少なからず自分の「判断」が入る…もっと言えば「思い込み」の可能性もあるってことだ。
目の前にいる女の子を、心理本などで仕入れた「パターン」に当てはめた瞬間、その女の子の本当の姿が見えなくなってしまう。
そもそも、その傾向が当てはまるかどうかは、周りの環境や相手次第なんだから。
![女の子を観察する](https://stat.ameba.jp/user_images/20130224/04/lovestrategist/92/e6/j/o0600040012432179605.jpg?caw=800)
photo by reway2007
じゃあ、けっきょく女の子のどこを、または何を見ればいいんだ…って話だが、NLP(神経言語プログラミング)という実践心理学では「キャリブレーション」というテクニックで、
・肌の色(顔色)
・皮膚の張り具合(皮下筋肉の緊張具合)
・呼吸(速さ、位置)
・下唇の厚さ
・目の焦点、瞳孔
・姿勢(立ち居振る舞い)
の6つに注目する。
目の前の女の子が何かを話しているときや、何かをしているときに、まずは、この6つを意識して、何らかの変化がないか観察することから始めてみるんだ。
この6つの変化が「何を意味するのか」は、練習の段階では意識しなくていい。むしろ、その判断をせずに、自分のフィルター(先入観)をとっぱらって、純粋に相手のフィジオロジー(生理機能)に注目するんだ。
「顔色がちょっと赤くなった」
「頬の筋肉が緩んだ」
「呼吸のスピードが速くなり、浅くなった」
「口角が下がり、ほんの少し唇を突き出した」
「目の焦点がぼんやりとしている」
「握っていたこぶしを開いて、テーブルの上に出した」
など、ただ身体に表れる変化を観察する。
感覚の鋭い人は、上記の変化を無意識に察知して、その人の心理状態を的確に捉えることができるんだけど、実は、子どものころには、誰もが普通にできていたことだ。
けれども、モテない人の多くは、頭で考えすぎてしまって、その無意識の感覚を忘れてしまったり、頭で理解しようとするあまり、目の前の女の子の微細な動きを見過ごしてしまっている。
だったら、まずキミは、意識的に目に見える部分を観察するところから始めよう。
そして、その訓練をすることで、子どものころに持っていた、感覚の鋭敏性を取り戻し、その結果、ちょっとした仕草や言動から、女の子の心理を読み取ることができるようになるんだ。