白くまは、バロメーター。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

白くまは、バロメーター。

この夏、猛暑の日はよく白くまアイス
ばかりを食べていた。(まさに白くま愛すと
いう感じです。オモシロクマ?)
白くまアイスというのは
九州ではおなじみのアイスで、
練乳のかかった氷にミカンやチェリー
などのフルーツ、小豆がトッピング
された氷菓である。(今では九州
以外でも売っています)さくらんぼオレンジ
 
子供のころから時々食べていたが、
カキ氷にフルーツが乗っているという
チープなゴージャス感が子供ごころに
贅沢に感じたものだった。
ひとつ上のアイスって感じでね。
 
なぜ白くまという名称なのか昔から
諸説があるようで、有力なのは白い氷
に小豆やミカンがのった状態が、
白くまの顔に見えるからという説。
 
などは、氷にフルーツという組み
合わせが、動物園の白くまに時々出される
氷のケーキ(フルーツの氷漬け)に
似ているからかなと思っていたんだけど。

そんな説はないもよう。
 
ところで、その白くまに絶滅の危機が迫っている。
ニュースによると米内務省は今月7日、
北極圏に生息するホッキョクグマの
3分の2が2050年までに、地球温暖化による
海氷の減少で死滅
すると予測。

そうだ、白くまを救え!
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
ホッキョクグマを救うスイッチ

 
 
衛星放送協会のCO2削減キャンペーン
「STOP!温暖化」のCM より。
(トップページの右下にあるバナー
「STOP!温暖化」をクリックすると
ご覧になれます)

 
CMで呼びかけているは節電、ご存知のように
電気の消費がCO2排出につながり地球温暖化を
進行させている。
 
CMはこんなコピーが氷の上の
ホッキョクグマ親子の映像(撮影は
野生動物の写真で有名な岩合光昭さん)
の上に出てくるところから始まる。
 
今日、あなたは、ホッキョクグマを苦しめた。
 
いきなり苦しめたねと責められるのだ。
思わず引き込まれてしまう。同時に真相を
知りたくなるから無視できなくなる。
はじめの1行はこうこなくっちゃ。
 
その後CO2の排出が温暖化を促進し、
それがホッキョクグマの絶滅危機を招いて
いることが告げられる。
最後に電気のスイッチを消すシーンで
登場するのが紹介したコピーである。
 
このメッセージが動機づけの点で、
効果的
だと感じたのは、温暖化の阻止
という漠然としたものの焦点を
ホッキョクグマを救うことに転換、
あるいは象徴させることで
鮮明にしている
ことだ。これに
よってもの事のイメージが具体的に
なり分かりやすく
なる。
ピンと来やすくなるのだ
。人はイメージ

しやすくなると行動するのだ。ひらめき電球
 
イメージを明確にする、この場合は
目標がハッキリするから動機づけが
効きやすい。地球環境のためよりも、
ホッキョクグマを救うと言った方が
想像しやすくリアルに感じやすい
それだけに心は動かされやすいはず。
そこにホッキョクグマ親子の映像が
さらに説得力を加えるのだ。

(だってカワイイんだもん、助けなくちゃ

という風に)
 
以前、エイズ検査の促進キャンペーンで
彼氏の元カノの元カレの~」というCMが
あったけど、あのコピーも具体的で
イメージをくっきりさせたおかげで、
強い動機づけができたと思う。
 
さてと「ホッキョクグマを救うスイッチ」
だが、この言葉には節電という行動に
明確な、しかも動機を高めてくれる
目標が盛り込まれており
、「私でも
できそう」「ホッキョクグマのためなら」
という気を起こさせる力はある。
 
このスイッチはなんだろうと考える。
目的は節電でなく(これは手段)、
温暖化の促進の阻止(=ホッキョク
グマを救うこと)につながると考える。

 
「地球を救うスイッチ」や「環境を守る
スイッチ」でも良いけれど、やっぱり
ホッキョクグマの方が説得力や
共感力は強くなる。!!
 
そういえば商品を使うことで得られる
メリットや、商品の必要性を具体的に
言ったり、比ゆを使って言ったりと、
受け手がイメージしやすいよう伝える
のは、コピーライティングのコツだったよね。

思い出してくれました?