伊勢神宮での厄払いから帰っても、妻は病院以外に試せるものは色々試していたようだった。
自律訓練法というのを初めてみたり、ヨガで呼吸法を習ったり、、。
お義父さんの実家が大阪にあって、祖父母の墓参りも10年近く行っていなかったようで、「お墓参りに行きたい」と妻が言い出したので、義家族を連れて一緒に大阪まで墓参りに行ったり。
この頃から手のしびれが再発して、毎朝しびれで目が覚めるようだった。
もともと小食なのに吐き気のため、あまり食欲もなかった。
この頃から妻は「一言日記」を付けていた。
妻の生前は「見ちゃ悪いかな」と思って一切日記は見なかった。
亡くなってから確認したけど、私が思っていたよりずいぶん前から体調不良に悩まされていたのだと思った。
それでも体調がよさそうな時は、午後からデートへ行った。
ある時は、映画館にジブリ映画「風立ちぬ」を観に行ったり、県内の遊園地で「ジブリがいっぱい立体造形展」を見に行ったり(夫婦揃ってジブリが好きなのです)
水族館のナイトパフォーマンスを見に行き、近くのお店で一緒にロブスターを食べたり、、、。
楽しんでいたように見えたけど、後で一言日記を見ると結構体調がダルかったようだ。
一緒に生活していた時の私から見た感想は、
・たまに吐き気がある
・食欲が少し落ちている。
・でも相変わらず冗談も言うし、笑顔も絶やさない。
そんな感じに見えていた。
朝起きるのが辛そうだったけど、その他は普通に仕事もして、夜は一緒にテレビや映画を観て過ごしていたので、私もなんの心配もなく過ごしていた。
この一言日記も、次の月の途中から書かれることなく終わっている。
妻の状態が極端に悪くなった為だった。