徘徊で賠償金支払い命令 | ひとりっこの両親在宅介護ブログ(施設入所後)

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娘に迷惑をかけまいと、老老・認認介護で限界まで二人暮らしを頑張った両親。でも、遂に限界突破。仕方なく実家に戻ってきて始めた在宅介護。一人っ子のため否応なくやらざる負えない。
平成27年4月じーじは旅立ちました。令和2年1月末、ばーば特養入所しました。

今日の朝日新聞朝刊
『家族の責任どこまで 』
“徘徊中、線路に•••遺族に賠償命令”
という見出しの記事が載っていた。

この裁判に関する記事は、他の方のブログ
でも拝見していたが、あまりにもひどい判決。

「遺族は事故を防止する責任があり、それを怠った。故に鉄道会社に約720万円の賠償金を支払え」
という判決内容。

遺族の長男のコメント。
「一瞬の隙なく監視することはできません。施錠・監禁・施設入所が残るのみです。」

この判決が正しいなら、認知症の徘徊老人を在宅で介護している人間は、トイレに行く事さえ出来なくなる。

しかも、要介護1の85歳の妻まで、賠償責任あり、となっていた。

「賠償責任なし」とされたのは、介護を担っていない次男・次女・三女。

長男とその妻は、完全に貧乏くじを引いた形。

なんで、認知症の徘徊老人を必死に頑張って在宅介護していた者に、賠償金まで請求されなきゃならないんだ。

私が裁判官だったら、介護を分担すべき責任があるにもかかわらず、無関心だった法定相続人にこそ、賠償命令を出してやる。

徘徊は、本当に大変。

うちのじーじも、今でこそあまり歩けなくなったので、徘徊の危険性は少なくなったが、決してまだゼロではない。

以前、徘徊真っ盛りだった頃、真夏に自転車で探し回ったあげく、どうしても見つからないので、写真を持って警察に行き、行方不明の捜索を依頼した。

その後はGPS端末をズボンのポケットに縫い付け、GPSを貸し出していたタクシー会社に電話をかけ、位置を教えてもらい、車・自転車・徒歩で探し回った。

私が仕事中に、ばーばから
「じーじがまた出てって帰ってこん。」
という電話が、何度も何度もかかってきた。

その度に、職場の人に頭を下げ早退させてもらい、探しに行く。

そんな生活は、じーじが貧血で歩くことがおぼつかなくなるまで、約三年間続いた。

手錠を買って監禁しようか、と思ったり、歩けなくなるように脚の骨を折ってやろうか、とも考えていた。

他の認知症の周辺症状も大変だが、徘徊は他人に迷惑をかけることが一番大変。

我が家から踏切まで、歩いてたった三分。

うちが賠償金を支払うことになるかもしれない。

こんな判決、絶対おかしい。



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