先日、岡山の某芸能事務所が、アイドルの水着撮影会の会場として岡山県立図書館を使用しようとしたことが明らかになり、新聞記事にもなりました。

それだけならいち芸能事務所の不祥事というだけで済むのですが、こういう不祥事というのは芸能事務所叩きだけで収まりません。必ず
「少女の水着姿を撮ろうとするカメラマンが悪い」
「少女を撮影しようとする男性カメラマンはもれなくロリコンの変態」
というカメラマン叩きにつながります。

だいたい、「カメラ」という趣味ほど、カメラを持つ人の属性に影響される趣味はありません。
若い女性がいいカメラを持っていると「オシャレな女性だなあ」で済みます。
年配のご老人がカメラを持っていると「趣味を持っているとお元気ですね」で済みます。
この二者は、自分のカメラでよその子供とかを撮ってもたいして問題になりません。
問題は、中年の男性カメラマンです。
中年の男性カメラマンは、他人からオシャレだともお元気だとも言ってもらえません。それどころか不審者扱いされて、よその子供にカメラを向けようものなら警察に通報されかねません。

もちろん、根底にあるのは中年男性カメラマンに対する差別です。中年男性カメラマンは、若い女性カメラマンや老人カメラマンに比べて明らかに差別されています。

逆に差別があるからこそ、中年カメラマンは何万円も出して芸能事務所が主催するアイドル水着撮影会に行かなきゃならないんです。海水浴場の水着姿の女の子を撮影してたら警察に捕まるから!

差別があるからこそ、地元のご当地アイドルのイベントには何時間も前からステージ前に三脚立てて陣取ってアイドルの姿を撮影しなきゃいけないんです。一般人の女子高生をカメラで追い回してたら警察に捕まるから!

だから、こういう水着撮影会の話から中年男性カメラマン叩きをする人ってのは、そもそもその根底に中年男性カメラマンに対する差別意識があるってことには自覚的になってほしいものです。そしてその差別意識をなんとかしない限り、こういった水着撮影会といったイベントが開催されることは止めることはできないでしょう。