恋愛テクニック-浅野

 

先週の名古屋は大雪でした。皆さんのお住まいの地域はいかがでしたか?

 

ここ数年ぶり見た僕の住む街の雪景色。綺麗でした。近所の子供たちは大はしゃぎ。久しぶりに雪合戦をする子供達をみて、昔を思い出してみたり。

しかし、大人は路面凍結で困惑・・・。雪国じゃないから対応が万全じゃないんですよね。

 

時にイレギュラーなことが起こると、次は同じ思いをしないように・・・と思うもの。でも、喉もと過ぎればなんとやらで、次の朝、さわやかな晴れがやってくるともう忘れてしまう。

例えば、二日酔いの辛さを知っておきながら、つい深酒して翌朝後悔。しかし夜には回復し、また深酒を・・・なんて。・・・もちろんこれは過去の僕のこと(笑)今は随分学びも深くなったなと思っているんですけどね。

 

まぁこれがいいか悪いか?は別として、同じような事って他にもたくさんあるような気がします。やっぱり経験を学びに変えることは、いろんな意味で大切だなぁ~と思う、今日このごろです。

 

■それでは、今日のテーマです。こんな感じにしてみました。


「昔の恋の話、何でそんなに話すわけ?」


「彼が私の前で昔の恋愛の話をするんですよね。こと細かく、あの時はこうであ~で・・・って。私はあんまり聞きたくないというか、聞いてて嬉しいものじゃないんですけど・・・。

 

彼が隠し事の無い人だと思える分にはいいんですが、ことあるごとに話すので、彼の気持ちが分からないと言うか・・・。どうして彼はそんな話を私にするんでしょう?」

 


このようなお話を聞くと、個人的にドキっとしてしまうのですが、それはそれとして・・・。確かに僕もカウンセリングの中で、もちろん必要とあらばですが、自分の過去のお話をさせていただくことがありますので・・・。

 

もちろんこれは自分自身をネタにして、といいますか、皆さんの転ばぬ先の杖になるため、といいますか。こうなっちゃうと辛いし、こんな感情が沸いてくるんですよ、といった意味でお話することがあるんですけどね。

 

ある意味、浅野は自分の身を切り刻んでカウンセリングしてる、と思っていただければ、これ幸いなのですけれども・・・。


 

■さて、男性の中にはパートナーに昔の恋の話をする方がいらっしゃるようです。この事がいいか悪いか?は判断が難しいところなのですが・・・。

 

では、何故こちらが聞いてもいない過去の恋愛体験を話す男性がいるのか?心理的にみていくと、いろいろな理由が考えられそうなんですね。

 

それが「力の証明」という考え方。

 

「力の証明」とは読んで字のごとく、自分の力や価値を証明したいという心理。自分の強さや価値、素晴らしさを誇示したいという欲求が働いて、その欲求ベースでいろいろな言動をするようになるわけです。

 

例えば、自分がいかに困難な道を歩き、いかにして乗り越えてきたか?などなど・・・。

 

男性が過去の恋愛経験を話すことも実は「武勇伝」的な要素を持っていて、この「力の証明」のような心理が働いていることが少なくないようです。もちろん全てじゃないんですけども。

 


■さて、この「力の証明」。では、なぜ彼は力の証明をしなければいけないと思います?

 

そう。彼の心の中に「力の証明」をしなければならないほど隠したい何か?があるということなんですよね。そしてその隠したい何かが明るみになることを、とても恐れているのかもしれません

 

つまり「力の証明」のあるところには、彼の隠している何かや、見せたくない自分が存在していることがとても多いということ

 

どこか自分自身への自信の無さが隠れていたり、過去の経験から恋愛で別れを恐れているがあまりに、つい過去の話をしてしまうことだって考えられます。

 

自分がいかに恋愛経験を積んだのか?とか。自分がいかに簡単じゃない過去を持っているのか?とか。

 

今、目の前にある恋愛にとってはあまり重要ではないことを、どこか過去の栄光のように話し始めるとしたら、それだけ彼は等身大の自分でいることに恐れや疑いを持っている可能性が高い、と考えてもいいかもしれません。

 

または、過去にとても辛い経験をした、愛情を感じる機会が少なかった、など、心にしこりがまだ残っているのかもしれません。

 

逆に、多くの問題や悩みを乗り越えてきた方というのは、自分自身の心が強くなりますし、過去を乗り越えた度合いだけ心の痛みも少なくなっていくもの。自分自身を隠すことや力の証明の必要性は少なくなっていくんですよね。


 

■また、彼が過去の恋愛の話をしたがるのであれば、それだけ彼は今、目の前にいるあなたとの関係性に不安を感じていたり、対等さを感じられずにいるのかもしれません。

 

逆に弱みを見せたくないが故に、自分から過去の話を先にしてしまう、なんてことも考えられます。自信がないとは悟られたくないんですね。だから先に話してしまう。あたかも自信があるよ、といった態度でね。

 

しかし、それこそがフェイクであることも考えられるんですね。

 

心理学では「ペルソナ」という言葉を使いますが、「自信があるぞ」と見せるための一種の仮面を作っているんです。本当の自分・・・これは彼自身の中にある「少しネガティヴで非力な自分」・・・を隠すために。

 

だからこそ、自分のペルソナを強化したくなるわけです。そのために過去の恋愛経験を語る。だとすれば、それぐらい彼にとって弱さを認め、受け入れることが難しいのかもしれませんね。

 

ちなみに、このような心理状態は、常に自分で自分を偽っているような感覚が付きまといますから、ちょっと苦しいんです。自分に嘘をついている状態は「罪悪感」を感じやすい状態になりますからね。

 

そうすると、彼の中にこの罪悪感を埋め合わせたくなる心理が働いて、女性の前で自分の過去の話を話し出すことも考えられます。本当は隠しておきたい、隠したほうがいいと思うことを隠せなくなってしまうんですね、気まずい感覚が強くなりすぎて。

 

もしそうだとすると、彼は本質的に嘘のつけないイイ人なのかもしれません。まぁ、それがいいかどうかは別として。

 


■さて、このような彼の言動を前にして、女性はどのようにすればいいか?と言いますと。

 

まずは、彼の言葉を真正面から受け止めない、そう意識することからはじめるといいかもしれません。彼の話の真意を意識する、といいますか。

 

それがうまくできずに、時として彼の言葉に傷ついたり、ウンザリしてしまうことがあるかもしれませんが、彼の話の裏を考えすぎて不安になる必要の無い話であることが多いようですから。

 

このような場合、彼はあなたを傷つけ、自分に疑いの目を向けて欲しくて話しているわけでも、拒絶されたくて話しているわけでもないことが多いからです。

 

むしろ彼は自分の過去に自信が持てなかったり、後ろめたさを感じている可能性の方が高い。そんな自分があなたに愛されるのか?という不安が強いようなんですよね。

 

彼があなたを信頼していないというより、もっと受身な発想。もしかすると彼はあなたとの関係を確かめたいのかもしれません。

 

これ、かなりナイーブなお話ですよね。でも実際、程度の差はあれ、男性の中にはこのようなナイーブさって存在するものなんですよ。外見からは全く見えなくても、ね。それぐらい男性にとっても恋愛は怖さを伴うといいますか・・・。

 

もちろんそんな彼を見て、今後どうするのか?は、全てあなたの選択なのですが。


私たち誰もが、どこか自信の無さを感じたり、それ故に何かを恐れてしまうことってあるものですよね。それ自体、とても自然なことのように思います。

 

ただ、我々が学ぶ心理学には「本当の強さとは、弱さに入る強さ」だという格言があります。

 

自分の弱さを認める、そんな強さを持ったとき、私達はパートナーを本当に信頼することができるのかもしれません。隠すのではなく、自分から開く。そこに必要なのは癒しと勇気。

 

そして、2人の間に愛があれば傷つくことは無いのでしょうね。

 

以上、皆さんの参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

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