天白冬茹のステーキ&しいたけの水戻し | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

先日いただいたそれぞれの乾物を、今少しずつ味わっているところなのですが、どれも食べる度に、やっぱり良いものは違うなと実感しています。
もちろん普段食べるものも美味しいと思うものを購入したりはしていますが、良い部分の美味しいところだけを使われたものは、香りや食感がとても贅沢。
せっかく食べるならと、それらを使う時にはいつもより丁寧に作ったり、味わったりするからというのもあるとは思うのですが、食材だけでなくそういう時間までいただけたような感じで、食べる度に幸せをかみ締めています。

その中から、しいたけをステーキにしてみました。
使用したのは、天白冬茹(てんぱくどんこ)。
どんことは、気温が低い冬に長い日数をかけてゆっくりと育った肉厚のしいたけのことですが、この天白冬茹はその中でも最高級品。
隣の県がどんこの産地ということもあり、美味しいものをいただいたり食べたりすることも多いのですが、さすがに天白冬茹をいただいたのは初めてでした。
乾燥した状態では、白い部分が多く見えるほどかさのひび割れが多いのが特徴です。

でその味なのですが、なんと言いますか臭みがないんす。
独特のしいたけの風味はもちろんちゃんとあります、むしろ強く感じるほど。
でもしいたけって臭みが苦手な人は多いですよね。
それが苦手なはずの息子が、残さなかったくらいで…
確かにひとつが数百円もするようなしいたけは初めて食べさせましたし、美味しいものは美味しいということが子供にもわかるほどの味だったということなのでしょうか。

また同じしいたけでも、乾燥されたものは戻してもやはり生とは違う味や食感になりますが、今回は肉厚のものを使いゆっくり20時間以上水で戻したということもあるのか、噛み応えはあるけれど柔らかい、普通の乾燥を水戻ししたものとはまた違う生のような食感や風味にも近かったんです。
私の少ないボキャブラリーのせいでうまく伝えられないのが残念なのですが、とにかく感動の美味しさでした!

それから美味しいうちにとさっと撮影して食べたのですが、断面の厚みも写しておけばよかったと後悔中。
ただ今夜も残りを調理する予定なので、撮影したら追記したいと思います。



↑大きさは1つ5cmほど


~作り方~

4個分

 肉厚な椎茸(生・乾燥) 4個
 にんにく 1/2かけ
 オリーブオイル 適量
 無塩バター 小さじ2(7~8g)
 しょうゆ小さじ2
 酒 小さじ2
 みりん 小さじ1
 パセリみじん切りまたは青のり 少量


①乾燥しいたけはたっぷりの水に漬けて、冷蔵庫に入れてゆっくりと水戻しする(※)
 →生しいたけを使う場合は、2からどうぞ

②しょうゆ・酒・みりんは混ぜておき、にんにくはみじん切りにしておく

③フライパンにオリーブオイルを薄くひいて熱し、まず弱火でしいたけの笠側から焼き(目安として片面3~5分ほど)、返す際ににんにくを入れて、両面をじっくりと焼く

④しいたけに火が通ったらバターを加え、溶けたら中火にして混ぜておいた②の調味料を加えて、しいたけ全体に絡める

⑤器に盛りつけてパセリまたは青のりをふる


《しいたけの水戻し》
 しいたけは常温でも高温でもなく、0~5度の冷水で時間をかけてゆっくり戻すのが旨味が一番引き出される戻し方とされます。
 戻し時間は大きさによって5~10時間ほどの表記を見かけますが、肉厚のものは24時間ほどかけて戻すのがおすすめです。

 数日中に使う場合は戻し汁に漬け込んだまま冷蔵保存できますし、煮物などに使う場合は戻し汁ごと鍋に移してひとに立ちさせると、更にふっくらと仕上がります。
 また戻し汁は出汁として炊き込みご飯や汁物、煮物などに使うことができます。
 今回は茶碗蒸しに入れましたが、これも非常に美味しかったです!

 ほかにも戻す方法は探せばたくさんあるのですが、同じしいたけでも先に加熱したりしてしまうと旨味は減りますし、せっかく美味しいしいたけがある場合はぜひ水戻しを。
 戻したあとはラップに包んで冷凍保存もできます。
 ということでここでは水戻しの方法を載せておきます。


【1】しいたけを軽く洗ってほこりなどを落とし水に浸し、30分ほどしたら一度水を捨てて、軸先についた木の皮や硬い石突部分を切り落とし、流水で表面を洗う
 →この時に捨てた戻し汁や、切り落とした石突部分などには灰汁や雑味成分が含まれるので、これらを除くことでしいたけも戻し汁も美味しくなる

【2】再度たっぷりの新しい水(しいたけの約4~5倍)に浸し、冷蔵庫で大きさにより5~10時間、肉厚のものは1~2日かけて水戻しする
 →目安として軸の部分が柔らかくなるまで
 →戻し汁に漬け込んだまま、数日冷蔵保存可。または戻したしいたけを1つずつラップに包んで冷蔵保存も可。

【3】戻し汁は沈殿物を漉し、濃厚な場合は水で薄めるなど調整して、料理に使う


…余談…
天白冬茹も一応洗って使いましたが、全然ほこりなどが浮いている様子もなくきれいでした。
いつもは縁側に干してある自家製(?)干し椎茸を使うことも多いので洗ってから戻していますが、ここまでになるとそこまで洗わなくてもよかったのかな?
ここまで高級だと、むしろ灰汁まで美味しそうな気が(笑)

ところで今回使用した天白冬茹は兼貞物産という会社のものです。
水戻しする前の写真がこれしかなかったのですが(右下)拡大すると、笠がひび割れている感じ、わかりますでしょうか!
これで肉詰めなんかも食べてみたかったです♪

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