本来は、杏仁霜の苦味を消すために甘く味付けして食べやすいように工夫された、薬膳料理の一種です。
ただ杏にも様々な種類があり、本来の杏仁豆腐のもととなる苦杏の種の仁(さね)は現在日本では手に入らないのだとか。
だからと言ってJAS法などの取り決めもないため、香料で風味をつけたものでも、杏仁霜を使っていても、ただの牛乳寒天でも、杏仁豆腐と名乗っても違反ではないのですって。
なんだかややこしいですね。
ところで、杏仁豆腐を手作りする際に材料として使われるのは、この3つ。
甜杏仁粉…甜杏仁を粉末にしたもの
杏仁霜…甜杏仁粉に澱粉や香料で香りをつけてある
アーモンドエッセンス…香料(ビターアーモンドには杏仁に含まれる香り成分と同じ成分が含まれている)
甜杏仁粉は高価なのでちょっと手が出ないのですが、杏仁霜なら数百円から手に入ります。
個人的には独特の杏仁霜の香りよりも、市販のカップなどで売られている香料で作られているほうが食べなれていて、美味しいと感じてしまいます…
そしてレシピによっては仕上がりが粉っぽくなると言うこともあり、私が個人で楽しむ時には、専らビターアーモンドエッセンスを使っています。
ただ杏仁霜が美味しくないというわけではなく、メーカーや商品によって質も香りもばらばらなので、お好みで色々試してみると楽しいと思いますよ。
そういうことから、今回のレシピは香料で風味をつけただけなので、タイトルでは一応“杏仁豆腐風”としています。
アーモンド香料にも種類があり、こちらも風味はメーカーや商品により異なりますが、ビターアーモンドエッセンスを使うのがポイントです。
ビターかどうかわからなくても、瓶の裏などを見ると杏仁豆腐に使えると書いてあればそれでOK。
私はゼラチンを使って柔らかめに仕上げていますが、お馴染みの寒天やアガーなど、お好きなゲル化剤で固めたミルクプリンレシピでどうぞ。
~作り方~
150ccの容器3個分
牛乳 250cc
生クリーム 50cc
砂糖 20g
ゼラチン 5g
水 30cc
ビターアーモンドエッセンス 小さじ1/2(※)
①ゼラチンを水にふり入れて約10分ふやかす
②牛乳とグラニュー糖を混ぜながら弱火にかけて、グラニュー糖を煮溶かす
③ゼラチンを20~30秒ほどレンジにかけて溶かし、生クリーム、アーモンドエッセンスと共に牛乳に加えてよく混ぜたら、器に注ぎ分けて冷蔵庫で冷やし固める
※今回のエッセンスは100gに対し3~5滴程度加えるように表記してあるものを使いました。
小さじ1/2は35滴前後あるので、表記してある使用量よりも多くなります。
(バニラエッセンスを使用する時の感覚からすると驚きます)
使用するエッセンスや好みに合わせて加減してください。