基本のジェノワーズ&いちごのショートケーキ | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

ジェノワーズとは、共立て方で作ったスポンジケーキのこと。

別立て方で作ったスポンジはビスキュイと呼ばれるなどスポンジにも色々と種類があり、今回のレシピは一般的な配合ですが、同じ材料と分量でも混ぜ方で出来上がりが違ってきます。

また、材料もシンプルだからこそ、新鮮なものを使うこともポイント。

 

 

そのスポンジを使ったケーキと言えば、まず思い浮かぶのがいちごのショートケーキですよね。

 

 

どこのケーキ屋さんにもあって、誕生日などの特別なお祝いに欠かせない定番中の定番。

作ろうと思えば材料も少なくてコツさえつかめれば簡単なのに、やっぱりスペシャルな時に食べたくなる特別な感じ。

ショートケーキのなめらかでとろけるような贅沢な口どけは、スポンジで決まります。

ジェノワーズを覚えれば、生地の味を変えて、クリームの味を変えて、更に生地とクリームの組み合わせやデコレーションでショートケーキのバリエーションは無限です。

 

 

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~材料~

 

 18cm丸型

 

 

  ☆スポンジ

 

    卵 M3個 (150g)

    グラニュー糖 90g

    薄力粉 90g

    牛乳 30cc

    無塩バター 20g

 

  ☆シロップ

 

    グラニュー糖 30g

    水 80cc

    キルシュ 15cc

 

  ☆デコレーション

 

    生クリーム 300cc

    グラニュー糖 30g

    いちご 1~2パック

 

 

~下準備~

○小さなボウルにバターと牛乳を入れておく

○薄力粉をふるっておく

○型に油を薄く塗り、敷き紙を敷いておく
 

 

~作り方~

 

①ジェノワーズ生地を作る

 

 

 1.170度に予熱し始める

 

 

 2.卵と砂糖をボウルに入れて軽くほぐしてから、40~50度程度の湯煎で温めながら低速で泡立てる

 

 

 3.生地が35度程度まで温まったら湯煎から外し、生地を持ち上げて垂らした時にしばらく跡が残るようになるくらいまで高速で泡立てる

 

  →ここでバターと牛乳が入ったボウルを湯煎にかけておく

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 4.ハンドミキサーの低速でゆっくりと1分混ぜ、大きな気泡を抜く

 

  →この作業をすることでより肌理細やかな生地になる

 

 5.薄力粉をふるい入れ、粉気がなくなるまでゴムベラで側面と底から大きくすくって返すように混ぜる

 

  →わかりやすいようココアを混ぜた時の写真を使用、右上側面からへらを入れて左下を通り右回りに底からすくうように返し、左手でボウルを手前に回す(右利きの場合)

  →約30回程度で見えなくなる


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 5.粉が見えなくなったら溶けて温かい状態のバターと牛乳を、ゴムベラの表面で受けながら加え、更に底からしっかりすくって返すように混ぜる

 

  →ゴムベラのクッションなしに加えるとバターが底に沈んでしまいうまく混ざらない 

 

 

 6.生地をすくった時にさらりと流れ落ちるようになり、つやが出てむらがない状態まで混ざれば、型に入れる

 

  →ボウルの側面の生地もきれいに掃って入れるが、ゴムベラに残ったものは焼きムラの原因になるので入れないよう注意

 

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 7.型を数cmの高さから落として空気を抜き、手早くオーブンに入れ、160度に下げて30~35分、竹串を刺しても生地がつかなくなるまでじっくりと焼成

  →焼成中に②のシロップ作りや③の飾りの準備などに取り掛かっておく

 

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 8.焼きあがったらすぐ20cmの高さから落とし、型からはずして網の上に逆さまに出したまま5分、その後表に戻して乾燥しない様ラップなどで覆い冷ます

 

  →逆さに冷ますのは、焼成中に生地の重みがかからなかった上部のきめが多少粗くなるため、一時逆さにすることできめを均一に整えるためで、表面も平らになる

 

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 9.完全に冷めたら敷き紙を外し、ビスキュイの上部の焼き色がついている部分を薄く削いでから、3等分にスライスしておく

 

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②シロップを作る

 

 1.砂糖と水を小鍋に入れて火にかけ、煮溶かす

 

 

 2.沸騰したら火からおろし、キルシュを加えて冷ます

 

 

③飾りの準備をする

 

 →いちごは大きさと形が揃ったものを8つ(等分したい数)取り分けておき、残りはへたを切って、1粒4~5等分にできるだけ幅を合わせて薄くスライスしておく

 

④ボウルに生クリームグラニュー糖を入れ、氷水が入ったボウルに底をつけながら、七分立てに泡立てる

 

  →ホイッパーで持ち上げると角が立たず、落ちた生地の跡がゆっくりと消えていく程度

 

⑤仕上げ

 

 

 1.底になるビスキュイの表面にシロップ1/3量を打ち、クリームをパレットナイフですくった量2回分を塗り広げ、スライスしたいちごを並べたら、クリームを再度パレットナイフで2~3回すくった量で覆っていちごの隙間を埋める

 

 →いちごを並べる際、中央を2~3cm程度あけておくと出来上がり後に切り分けやすい

 
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 2.その上に2枚目のビスキュイを重ねて1と同様に繰り返す

 

 

 3.3枚目のビスキュイを重ねて軽く抑え、表面に残りのシロップを打ち、クリームで側面も含め表面を覆う

 

 →最後に搾り出す分は残しておく

 

 4.残りのクリームを絞った時に形が残るように8分立てにし、口金をつけた絞り袋に入れて淵に絞りだしたり、等間隔に8つ搾り出して、取り分けておいたいちごを乗せる

 

 →今回口金は8切7号を使用

 

 

~コツ・ポイント~

 

 

・卵をうまく泡立てるためには何よりまず新鮮なものを使い、泡立てるボウルには水分や油分が1滴でもついていないきれいで乾燥したものを使う

・湯煎する際、あまりに高い温度のお湯に入れて泡立てると、見た目には泡立ったように見えても実際はそうではなく気泡が大きくなっているためそう見えることがあり、その状態で焼くと焼き上がりのキメが粗くなる

・混ぜ方を練習する

・しっかり冷めているとナイフを入れやすく、デコレーションしやすい

・焼き上がりについては、“失敗と原因”を参照

 

 

~失敗と原因~

 

 

 

 焼き上がりはキメが細かく、弾力があり、形が整っていて、焼き色にもムラがない状態が理想。

 

 失敗すると落ち込むこともあるけれど、作る度に上達するのも楽しく励みになるものです。

 

☆ふくらみが悪く、キメが詰まっている

 

  ・卵の泡立て不足

  ・生地を長時間放置した

  ・砂糖の量が少ない

  ・粉を入れたあとに混ぜすぎて卵の泡がつぶれた

 

☆粉がだまになっている、キメが粗い、ふくらみが悪く口当たりが悪い

 

  ・粉をふるっていない

  ・粉の混ぜ合わせ方が不足

 

☆表面にしわがよる、中央が沈む、ぱさつく

 

  ・卵の泡立て過ぎ

  ・生地を型に入れた時や、焼き上がり直後に、空気を抜かなかった

  ・小麦粉の量が少ない

 

☆部分的に目が詰まっていたり、ふくらみやキメにムラがある

 

  ・バターを熱いうちに混ぜなかった

  ・バターが均一に混ざっていない

 

 

~保存・期限~

 

 

 

 当日か翌日中に使うのであれば、ラップで隙間なく包むか密閉容器に入れて、寒い時期は暖房等をつけていない寒い室内で常温に置いておくか、その他温かい時期は冷蔵保存。

 

 ただあまりに冷蔵庫内が冷たすぎると身がしまって固くなるので、あまり温度が低すぎない野菜室に入れたり、更に紙で覆うなど包み方を工夫してください。

 またラップで包む場合は剥がす際に表面の生地が剥げる場合があるので、その後の用途やデコレーションによっては密閉容器がおすすめ。

 冷蔵庫で保存していた場合は室温に2~3時間出して、常温に戻してからデコレーションします。

 

 使用まで3日以上あく場合は、冷めてからラップで二重に包むか密閉容器に入れて冷凍で1ヶ月程度。

 

 しっかり密閉しておかないと庫内のにおいを吸って風味が著しく損なわれます。

 その場合もラップをしたまま自然解凍してからデコレーションして下さい。

 とは言え急速冷凍できない家庭の冷凍庫ではしっかり密閉したとしてもどうしても風味が損なわれるので、時間が許せば冷凍せずに使いきる日に焼くのがベストです。

 

 どちらの場合も、デコレーションしたものは24時間以内に冷蔵保存で食べきります。

 

 時間が立つとクリームが乾燥・分離したり、フルーツの水分が出てくるなど味が落ちます。

 

 

~型について~

 

 

 型の材質は、安価で熱伝導率が良いブリキが一番のおすすめ。

 熱が均一に回るので焼き色がつきやすく、膨らみ方も違ってきます。

 厚みによって焼き時間も変わりますが、表面に加工がしてあっても下地が鉄であればOK。

 型離れが良いシリコン加工やフッ素加工のものであれば、紙を敷かずにバターを塗ってから薄力粉を叩き、直接生地を流して焼くことも出来ます。

 熱伝導率が悪いという点でステンレスとシリコン製の型はおすすめしません。

 

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