数ある情報の中から自分に有用な情報だけを選び取ることの大切さは、今のようにネットで瞬く間に何でも検索できる世の中では誰もが痛切に感じていることでは無いでしょうか?
学会で発表されたり、数万人を対象とした研究結果であれば信憑性があるのか?
ちょっと笑ってしまうような,
がっかりするような記事ですが、これもれっきとした研究結果です。
medweb 2005
「ファストフード好きの母親から生まれた子供はアトピーになりにくい」
妊娠後期と授乳期に揚げ物やスナック菓子、ファーストフードを多く摂取した母親から生まれた子供は、摂取しなかった母親から生まれた子供に比べアトピー性皮膚炎になる頻度が低い可能性が明らかとなった。
10月22日に盛岡市で開催された日本アレルギー学会の一般口演「疫学」のセッションで、国立成育医療センター研究所免疫アレルギー研究部アレルギー研究室室長の松本健治氏らのグループが発表したものだ。
松本氏らは広島市の全公立小学校2年生の保護者を対象としてアンケート調査を行った。アンケートの配布数は1万1163、有効回答率は89.3%で、うち女児が4776人、男児が4878人であった。
その結果・・・
アトピーの発症頻度が有意に低く
特に4歳以降の発症が少ない!!
その結果、妊娠後期と授乳期に揚げ物やスナック菓子、ファーストフードを多く摂取した母親から生まれた子供は、アトピー性皮膚炎の発症頻度が有意に低く、特に4歳以降の発症が少なかった。
ただし、食物アレルギーや喘息など他のアレルギー疾患には相関は見られなかった。また食べる頻度とアトピー性皮膚炎の間には、妊娠後期での摂取では相関関係はなかったが、授乳期の摂取では食べる頻度が高いとアトピー性皮膚炎を発症しにくい傾向があった。
松本氏はこう推測する・・・
松本氏は、「ファーストフードに含まれる脂質が、それほど悪い過酸化脂質ではないのでは」と分析するとともに、「脂質を摂取したことで子供の皮膚に保護効果を与えているのでは」と推測している。
どうでしょう、世間の常識とは真っ向から対立するこの結果
発表以降、これを見てファストフード中心に妊娠後期を過ごす妊婦さんが激増したという話しも聞きませんが、
研究者が脂質にしか言及していないというのも、少し笑えます。
そして意外に脂質のことは考える余地があるような気がします。
おそらく鮫肌の原因となっている酵素異常の改善に何らかの形で脂質が寄与するのは間違いありません。
だとすればいたずらに油抜きというのは考え物です