中継するゾーンの戦術:

他の2つのゾーンに,横行ラインの高さで,中継マンをそれぞれ1人ずつ配置し,味方がそのバトル場面で,相手ボールを奪えることを予測して,中距離弾パスをねらってポジショニングする.


中距離弾パスを受ける

中継マンが,この戦法のキーである.その成否は,味方が相手ボールの奪取に入ったとき,素早く,このバトル場面ゾーンから,1本のパスで抜ける穴の,そのパスコースに入ることである.

A: 相手マークは,この時点では,自分ボールであり,ディフェンス・シフトに入ってない.そしてこちらへのマークは,マンではなく,コース・スペースマークである.これが,この反転速攻時点の相手のディフェンスの弱点なのだ.この弱点を突いてスゥ~ッと30y中距離弾のパスコールに入ること:〈バトル場面からのパスの繰り出しと連動して,パスコースに入る練習〉の習熟が必要である.

 インサークルパスを繰り出す

:サークルトップ付近に1人,それと中継マンとを結んだラインに,もう一人のFWを配置

この2人は,R点:中継マン・パッサーとG点:ゴールの2点を結んだ直線を意識して,前のFW は,このラインに並び,後ろのFWは,前のFWの動き・狙いを見ながら,ポジションを修正していくことである.これが2人のポジショニングの基本である.


A: 戦術で最も大事なことは,ペネトレートである:サークルトップ付近にいる味方に繋ぐ1発のパスを狙うこと.これと連動することである:これには,パッサーも,レシーバーも,熟練が必要である.SWと相手ディフェンダー2人のマークを付けて,繰り返し練習してほしい.

B: 相手サークルに1発のパスで侵入するパス攻撃:ペネトレートをするには,方向角度は,5角度ある.これが狙えないときは,味方のFWを相手エンドラインに深く走りこませて,そこに中継して,センターリング→ エンドライン・ドリブル→ ワンツーでインサークルする.

C: 中継マン→前のFW→後ろのFWの距離間隔が重要である.目的は,相手SWがペネトレートコースでブロックすることを無効にすることである.この感覚を練習で習得してほしい.


インサークルするゾーンの戦術

このゾーンでも,必ず,1人ではなく,2人の方がインサークル&シュートの確率が高くなる.その成功率は,1対1のときは,5分5分,それが,味方Of2人対相手Df1人のときは,2:1の比率ではなく,4:1である.これが【ランチェスターの法則】というものである.例え,相手SWがいて,Of2対Df3の場面でも,〈一瞬の2対1の場面がつくれる〉.それが,戦術というものである.

〈 全ての戦術というのは,一瞬に・一瞬だけ,2対1にする戦術である 〉と言っていい.

そのために,前回まで,レクチャーして練習ドリルをし,習熟させてきたのである.

ここでも,その戦術は次のものが使える:

A: ワンツーテンポの2秒戦術

ラインツー, フラッシュ・パス, ダブル・ポップアウト, ワンツー・リターン


中距離弾パスの練習方法:  コート半面を20y幅3等分して

形態A 【マイケル練習:相手ボール1人対2人で,ボールを奪って】→【中距離弾パス】

B1: センターゾーンで,相手ボール1対2から

B2: サイドゾーンで,相手ボール1対2から

形態A 【センターゾーンの相手ボール2対2(30yにSW配置)から】

2対2 → 30y中距離弾パスで他のゾーンの中継マンへ→ 30yインサークルパス 

1)センターゾーンで 2対2の場面

中継マンを 相手陣40yのサイドゾーンに入れる.

サークルトップにアタッカーとして2人,あるいは,サークル1人+エンドラインに1人入れる.

2)ディフェンスは,2人ずつ,2つのゾーンに分けて入る.中継マンに付けるディフェンスは,バトルゾーンでマンマークではなく,スペースマークで配置する.したがって,これは,実質的にダミーである.

3)練習プレーは,2対2のバトルゾーンと中継マンの位置を順次移行する.

   センター  →  右サイド  →  左サイド