「比」を使いこなす | 勉強で困らないために

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成績が上がらない。そもそも勉強しない。「どうすれば?」よりも「どうあるべきか?」
教育の王道を突き進む『学習塾LOGOS』(福岡県春日市・太宰府市・大野城市)の代表が考える勉強の本質とは。


2:3=χ:6



小学6年生で「比」を習う。


「比」とは、何かの数量どうしを比べるときの


双方の割合のこと。


ある長方形が、たて10㎝、よこ15㎝だとすれば、


たてとよこの長さの比は、10:15。


10:15を簡単な整数比で表すと2:3となる。


簡単な整数比というのは、分数の約分と同じ。


ここからが重要だが、


たて:よこ=2:3なら、たての長さは全体に対してどれだけの割合か。


2:3 → たてとよこは、全体に対してそれぞれ2/5、3/5 ずつ。


2:3という「比」から「5分の・・・」という数字が出せるか。


これが、今後の算数・数学人生に影響してくる。


世の中の様々な数量を比較する場合、


「比」を使って表現することはあまりにも多く、


当然、数学や理科などは、取り組む限り一生つきまとう。


化学反応でも電気抵抗でも図形でも・・・枚挙に暇がない。



上の式は、互いの比が2:3であるとしたときの


「3」の方の実数が「6」だった場合、「2」の方は何か?


という「比例式」と呼ばれるモノ。


2:3=χ:6


「比例式」は、「比」の内積=外積という性質を活かして、


3χ=12 という方程式にし、χ=4を求める。



では、0.4:5=χ:2.5 を解くと・・・


5χ=2.5×0.4=1


χ=0.2



もちろんこの公式に当てはめるのも良いが、


0.4:χ=5:2.5


という風に式を“変形”させる(動かす)こともできる。


そうすれば、「5」に対して「2.5」なので、


半分にすればいいんだ!という発想のもと、


あっさりと0.2を求めても構わない。



「比」はとても柔軟であり、


これを自由自在に操れるようになれば、


とても心強いものになる。



ちなみにこの応用力(活用できるか?)は、


あらゆる角度からの問題に取り組むことで培われる。


その訓練は学校ではできないモノ。


題材(きっかけ)がないと、育まれるモノではないので、


もともと考える力があっても難しい。



カギは小学生にアリ。


中学生になると、


その活用法を身に付ける時間が無いのだ・・・。



そして、このテの話は、


言うまでもなく「比」に限った話ではない。