重要なブレーキ廻りの納車整備です!!
今日は、なんだかお疲れ気味です。
天気も同様に、雨が降ったり止んだりでした。
まだ手がつけられていない修理車両もあるのですが・・・・・
明日、ドサッと部品が来る予定なので、今日は早めに退散致します。
今日はCB400Fのブレーキ廻りの整備です。
まずはフロントブレーキのマスターシリンダーから!
マスターシリンダーは、内部にピストンが入っており、
レバーを解してピストンが押されて、キャリパーに油圧をかけています。
マスターシリンダーがキチンとしていないと、当然ブレーキの効きも良く有りません。
旧車の場合、ただでさえブレーキは効かないので、
なおさら整備しておかなければいけない箇所ですね!
マスターシリンダー内の、ピストンを取り外してみます。
錆や、ブレーキフルードのカスがたくさんコビりついてますね~~。
ブレーキフルードは、水分を含みやすいので錆が発生しやすい特性があります。
単純にブレーキフルードだけ交換しているだけでは、
こういった内部の汚れや異物などまでは除去できません。
こちらはリザーバータンクですが、固形化しかけたフルードが溜まってます。
コレもキレイに除去していきます。
マスターシリンダーは、フルードの吸入穴と戻し穴があり、
吸入穴は比較的径が大きいのでつまりなどを確認しやすいんですが、
戻し穴が非常に径が小さいので、ちょっとした異物で塞がってしまう事があります。
戻し穴が塞がってしまうと、キャリパーピストンが戻らなくなってしまい、
ブレーキが効きっぱなしになったり、ブレーキを引きずってしまいます。
マスターシリンダーのボディを洗浄したら、
新品のピストンキットを組み付けます。
旧車の場合は、マスターシリンダーの内径が磨耗により広がってしまって、
新品ピストンでも、ブレーキタッチきちんと出ない場合も有ります。
また、錆や異物の噛み込み等でシリンダーに傷が付いてしまっている場合も
同様にきちんと油圧がかからなくなってしまいます。
新品のピストンキットを組み付けて、レバーのピボット部などに
グリスアップをしてレバーを取り付けです!!
とりあえずマスターシリンダーは完了です!
そしてお次は、ブレーキキャリパーです。
こちらもキャリパーピストンを揉み出して見ると、
やはり錆が出始めていました。
ピストンは洗浄してみると、比較的キレイに見えますが、
錆の後が数箇所有ったので、こちらも純正新品のピストンに交換します。
もちろんピストンシールも併せて交換です。
ピストンに傷や錆の跡があると、きちんとピストンが戻らなくなって
引きずりなどの原因になってしまいます。
キャリパーもフルードのカスが溜まっていたので、根気強くカスを落として洗浄します。
この年代のCB系のキャリパーは、ダストシールが無く、
ピストンシールのみなので、パットが入る箇所もきちんと面出し等をしておかないと、
この手のキャリパーは固着しやすいので要注意です。
これはキャリパーサポートですが、CB系はこのサポートにキャリパーが付いて、
ブレーキディスクに対しての当たりを調整できます。
ただ、このサポートのシャフト部も固着していることが多いです。
このシャフトも固着してました。
無理に叩いたり、グリグリとコジってしまうと、シャフトや受け側に傷が付いてしまうので、
固着していても無理に取り外してはいけません。
きちんとした取り方をすれば、力ではなくスポッと抜けてくれます。
やはりシャフトに、少し錆が出始めていたようですね~!
シャフトも錆を落として、グリスを塗って組み付けます。
そしてようやくキャリパー廻りが完成です!!
旧車の場合特に、消耗品などでケチってしまうと、非常に危険ですし、
故障につながってしまうことが多々有ります。
きちんと定期的に消耗品などの交換や点検を強くオススメします。