千葉地裁に法廷内撮影を申し入れていたところ、さきほど地裁総務課の小野雅章専門官から電話で回答があった。電車に乗るところだったので1時間後にこちからかけなおした。結果は「許可しない」。理由は「説明する必要がない」というものである。


 やりとりは以下のとおりだった。


 小野 傍聴席の確保および法廷内撮影の許可については、許可されませんでした。


――それは誰の判断ですか。


 小野 裁判長の判断です。


――栃木力(つとむ=刑事部総括判事)裁判長ですか。


 小野 そうです。


――理由は?


 小野 理由は示されていません。


――じゃ、理由を聞いていただけますか。


 小野 これ以上お答えする必要がありません。


――答える必要がない、というのはだれの判断ですか。栃木さんですか、総務課ですか、あるいはあなたの判断ですか


 小野 これ以上お答えする必要がありません。


――判断の日付はいつですか。


 小野 あなたが申請してから今までの間です。




 法律をもとに議論をする場であるはずの裁判所が、理由もなく「不許可」決定をだし、理由を尋ねたのにたいして「答える必要がない」と理由にならない理屈で切り捨てる。いかにデタラメな組織であるか、この一例をみてもよくわかる。冤罪が生まれるのも必然かもしれない。


 答える必要がない、というのが誰の判断なのか。栃木氏のものか、あるいは総務課(火ノ川忠課長)か、あるいは小野さん自身の独断なのか、そこだけでもはっきりしてほしい。総務課長から直接電話がほしいと筆者は小野氏に伝えた。


「伝えておきます」


 と小野氏は元気のない声で答えた。