『イーグル・ジャンプ』 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

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EDDIE THE EAGLE

2016年アメリカ・イギリス映画 20世紀フォックス カラー 106分

監督 デクスター・フレッチャー

出演 タロン・エジャトン ヒュー・ジャックマン イリス・ベルベン マーク・ベントン キース・アレン クリストファー・ウォーケン


エディ(タロン・エジャトン)は、子供の頃からオリンピックに出るのが夢だった。長い間息を止めて、オリンピックを目指したり、その夢は尽きることなく、両親はすっかり困っていた。彼の夢は、夏季オリンピックから冬季へと移り、スキージャンプでオリンピックを目指すと宣言する。そのために彼はドイツへ向かう。そこで、かつてアメリカ代表選手だったブロンソン・ピアリー(ヒュー・ジャックマン)に出会い、カルガリーオリンピックを目指すと宣言する……。



エディ・エドワーズを知っていますか。カルガリーオリンピックで、圧倒的な最低飛距離で人気を呼んだ選手です。あまりに弱いので、逆に応援する人々が沢山出ました。カルガリーオリンピックは、鳥人と言われたマッチ・ニッカネンが、大きく大きく飛んだ歴史に残るオリンピックです。それなのに、エディが大人気で、ニッカネンが気分を害した、などという話もありました。そのエディ・エドワーズを描いた実話です。



子供の頃からオリンピックに出るのが夢だったエディは、次から次へといろいろなことに挑戦します。最初は夏季が目標だったのが、いつの間にか冬季になって、スキージャンプでオリンピックを目指すことを宣言して、ドイツへと武者修行に出かけます。コーチもいないし、泊まるところもない、父親の車を勝手に借りて、まさしく身ひとつでの武者修行です。実際に、ジャンプ台でジャンプしてみると、大失敗。そこにいた選手やコーチたちには、笑われ、馬鹿にされますが、根っから明るいエディは、そんなことで負けるような人ではありませんでした。


そこで出会ったのが、酒浸りのブロンソン。実は、彼はジャンプのアメリカ人有名選手の経歴を持っていたのでした。でも、今はすっかり落ちぶれ果てています。それというのも、アメリカのジャンプチームの中でチームの一員としてうまくいかなかったから。エディは、ブロンソンの指導を受け、15mジャンプ台から練習を始めるのです。しかし、どんなにエディが練習しても、オリンピック出場には致命的な欠陥がありました。何と、イギリスはジャンプチームを持っていなかったのです!



私の記憶の中では、エディはあまりに飛距離が短く危険だから、ということで、90mの出場は禁じられたような気がするのですが、映画では違っています。脚色したのか、私の記憶違いか。



とにかく、どれだけコケようが、怪我をしようが、決して夢をあきらめないエディの姿は勇気を与えてくれます。まさしく、クーベルタン男爵が言ったように、「オリンピックは出場することに意義がある」。エディは、それを体現してくれた選手です。



トレイラーです。