実家の母と 電話で話す
他愛もない、お互いの近況報告
「じゃあね、そろそろ洗濯物干してくるわ」
と 母が切り出す
「うん、じゃあね」
と 電話を終えようとすると
「・・・そうそう、さっき お父さんが出かける前だっだけえ
かけなおそうって いったん電話を切ったじゃん?」
母が 笑いながら、そう話す
「うん・・・?」
「あのときね、お父さんが
『だれや? 妙子か?
(すぐに切ったのは)どしたんや?』
って聞いたけえね、
まさか
『お父さんが 出かけてから、電話するんよ』
とは 言えんじゃん?」
と 言うので
「・・・? なんで? 言えばいいじゃん?」
と 言うと
「え? そうなん?
『妙子が う○こ したくなったけえ』
って 言ってしもうた」
・・・はあ? 何、その理由!?
そりゃあ、そういうことも あるさ
それが 本当なら、そう言えば いいさ
だけど、それ、今?? なんで??
「だって、
『お父さんがじゃまじゃけ、お父さんがおらんくなってから
電話するんよ』
なんか言ったら (お父さんが)傷つくじゃん」
「は? お父さんがじゃまなんて、言ってないじゃん?
よりによって、お父さんが出かけるときに 電話せんでもいいんじゃけえ
お父さんを見送って、電話したらいいだけのことじゃん
(じゃけえ、傷つくもなにもないんじゃない?)」
「(笑)ああ、そういうこと?」
「お父さんがじゃまだったのは 私じゃなくて
お母さんでしょ?
私のせいに せんでや
そうやって、何かあったら
私のせいにして『妙子が ○○じゃけえ、妙子が こういうけえ』
って 私を盾にして 自分のことを守るけえ
私が傷ついてきたんじゃん
(ほんま、何回言ったら わかるんじゃろ、この人) → 参照「望郷の父」」
「ああ、おんなじこと しよーるんじゃね
(この理由なら)誰も 傷つかんと おもったんじゃけどね」
「傷つくわ!!」
これまでに 母は どのくらい、こんな「理由」をつけてきたのだろう