望郷の父・・・3 父の背景「幼少期」 | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

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無意識のストレス反応を意識的に変化させて
気づきと自然治癒力を高め 自分や周りのひとの存在に光をみる人生を楽しんでいます

望郷の父・・・目次





そんな「望郷」が雪国ではない、父の故郷は


広島県東部の田畑の広がる、山に囲まれた集落


生家は そんな集落で農業を営む、その辺りでは いわゆる「地主」的な存在・・・かな


周りの家から 一目置かれていたようだった


私が幼い頃 父の田舎に遊びに行っていて、知らない人から 「どこのうちの子か?」とたずねられても


「○○の本家」といえば、話が通じた




父は その家の三兄弟の次男坊


家父長制度が色濃く、封建的なその家で


長男に家督をゆずることは 必須


生まれたときから、長男への周囲の期待や誉は 明らかで


かたや 次男であり中間子である父は 軽んじられていると感じながら、育ったようだ


そこにいるだけで尊重されている兄貴や


ただただ かわいいとされる末っ子に対し


自分の存在を認めてもらうには 「やんちゃ」をするしかなかったのかもしれない



父は 周りから 「がんぼ」 と認知して「もらえる」ようになったらしい


学校からの呼び出し


近所の父兄からのクレーム



「おばあちゃんにきいてみい


わしは おばあちゃんを 相当泣かしたけえ・・・」


祖母を目の前にして、父が 幼い私にそう言うので


私は 祖母に 「そうなん?」と 視線でたずねると


祖母は 「そうじゃったかねえ・・・?」と 読み取れない笑顔でいた



父は 「がんぼ」でいいから、祖母の感情にいたかったのかな


祖母は そんな父の「がんばり」を 嫌悪でもいいから、見つけてくれていたのかな