不公平なことがたくさんある世の中ですが、全ての人に公平に与えられるもの、それは時間ですね。
でも、私には時間が足りません。初日を観たのがつい先日のような気がして、一か月たったなんて、嘘でしょう?!と叫びたくなっています。
「時は過行く。今は永遠じゃない」・・・はい、そのとおりです。
舞台を観ていると本当に一か月経ったのだと実感せざるを得ません。
舞台がどんどん変化し、進化しているから。
紅さん演じる隼太郎の熱演は変わりませんが、「おいのやったパルファン・・・」のあたり泣き笑いのような表現をされるようになったと感じました。演じることについての知識は皆無なので、素人の考えに過ぎませんが、あれって難しい表現の仕方ではないのかな?
失敗すると、泣いているのか笑っているのか分からなくなるかもしれない。あえて、難しいことに挑戦されているのでしょう。まだまだ進化されるものと期待してしまいます。
我らのみっちゃん演じる桐野さんも、凄いことになっています。
軍服姿も袴姿も着流しも、全て背筋がピンとのびて惚れ惚れする美しさ。長年積み重ねてきた鍛錬の賜物でしょう。
⇑この舞台写真の桐野さんは、きれいなお顔で写ってますけど、今は全く違う顔になってます。命のやり取りをするサムライの顔。例えると「夜叉」の表情になっているんです。
このような表情で演じるトップスターを、私は見たことがありません。
たぶん、これからもいないだろうと思います。
宝塚的には「トップスターの表情」としては、決して美しいとは思えませんし、齋藤先生はよく許されたなと。
でも、あまりにも迫力ある殺陣と、みっちゃんが発する熱量に、私は「桐野利秋」の顔から双眼鏡を外すことができませんでした。
この表情で演じるために、みっちゃんは19年間頑張り続けてきたのかとも思うのです。
北翔 海莉演じる、桐野利秋の二十一人切り。永く語り継がれる伝説になると確信しています。
夜叉の表情で戦う桐野が、隼太郎に「半次郎!」と呼ばれたとたん、憑物が落ちたような別人のような顔になります。(たとえがアレですが、「大魔神」みたいな感じ?)
初日あたりは「隼太!」と返していたセリフが、今は「しゅんたああ!」と私には聞こえました。
やっぱり、みっちゃん@半次郎の相手役さんは隼太郎なのかなあ・・・。