12年前の干支ボトル | 酒場人生覚え書き

12年前の干支ボトル

正月も四日目ぐらいになるとだんだん退屈してきて、仕事始めと決めた7日が待ち

遠しくなってきた。


持て余したついでにサイドボードの秘密の扉・・・・というよりは“開かずの扉”を開け

秘蔵の酒を探しだし飲み尽くしてやろうと目論んだのだが、そこで驚いたのは“子年

の干支ボトル”がひよっこり出てきたこと!!


   


えーっ、∞□※◇★○△×▼#・・・・」


言葉にならなかったのは、それがなんと12年前のボトルだったのである。

しげしげと観ると米俵の上にネズミが乗っかっているという、クラシカルな

デザインである。


当然、中身は劣化しているだろうし飲む気にもなれなかったが、気がつくと

栓が妙にグラグラしている・・・・ウッ?!


    

オマエ~コルクをかじったなア~~」     「知らないよオ~~だ!フン


そうだよな12年間も気がつかなかったオレが悪かったヨ・・・・ごめん。


どうもこのネズミ君は「悪者」扱いさ れる事が多いようだ。

ドイツの昔話「ハーメルンの笛吹き」には、ある笛吹きが町にあふれたネズミ

の大群を笛の音でおびき寄せて追放するという辛辣なくだりもある。


ところ変わって日本ではこの“干支ボトル”に観るように必ずしも常に悪役では

ない。


猛火に包まれて絶体絶命のピンチにみまわれた「大国主命」を救ったのはネ

ズミだったし「ネズミが家にいると繁盛する」とも言われている。
七福神の大黒天は「福の神」そのお使い番がネズミ君との信仰からきている

のだろう。


私の故郷では「ネズミがいなくなればなにか悪い事が起こる」とかの言い伝え

もあり、ネズミのことを「お福」と呼ぶならわしも残っていたように記憶する。


十二支の始まりの年は飛躍の年、ネズミ君にあやかるためにもあのボトルの

ウイスキー飲んでみようか等と思ってみたり ヾ(@^▽^@)ノ


ちなみに今年の干支ボトルはこんなデザインだってサ・・・・「12年前のネズ

ミ君の方が好きだな」って思うのも、あの扉の中に閉じこめておいた罪悪感

からも知れないな о(ж>▽<)y ☆