時間の経過と共に、グローバルなネット企業が積極採用(GoogleやAppleがHTML5を支持し(Flashを外しを宣言!?)、IE9の正式対応も決まったHTML5)。特に、iPhoneやiPad向け(iPad向けGmailでのHTML5の採用HTML5ビデオ対応の動画配信も増加 etc)の動きも活発。昨年この数カ月ずっと気になっていたポイントは1つで、よりリッチなWebアプリケーションを、よりセマンティックなマークアップを、より高いアクセシビリティを… といった新しい技術仕様を並べたところで、最終的にネットサービスを利用するユーザーにどんなメリットがあるのだろうか?と考えてしまう。


重要なのは普及するか?否か?


When can I use...
Compatibility tables for features in HTML5, CSS3, SVG and other upcoming web technologies
http://a.deveria.com/caniuse/

2010年後半から来年にかけてHTML5対応のブラウザーが出揃う。

 #ただし、現時点では各ブラウザーにおけるHTML5の対応状況は異なり、
 #ブラウザーがサポートしているメディア形式も異なる…

HTML5に対する動きを見ていると、2012年というのはあながち間違っていない気もします。



また、アメーバに毎日ログインしているユーザーのブラウザのシェアを見てみると...

$男道 - 長瀬慶重のアメブロ
Internet Explorer :76.26%  Firefox :11.27%  Safari :7.52%   Chrome :3.40%


Firefox3.5/3.6、Safari4、Chrome、Opera など HTML5を何かしら対応しているブラウザの利用者を合算すると全体の15%を占める状況となっており、この1年のユーザーのブラウザ利用状況を見ても、今後HTML5の恩恵を受ける環境の普及はある程度見込めるのではないかと感じています。




もう一つ見逃していけない業界の流れとして、新たなデバイスの登場。既にアメーバに対して、Playstation 3、iPhone/iPod、iPad、Android、BlackBeryなど多様なデバイスからのアクセスが確認出来ています。

世界的に利用者を拡大しているiPhone、iPadはFlashをサポートせずにHTML5で行くと。特に日本のネット企業は、新たなデバイスが登場する都度、それを実現する技術が異なるという事実(例えば、Flash Liteを利用しなければ実現できないから利用しているだけであって、携帯Flashの未来=Flash Liteと感じているディベロッパーが何人いるのでしょうか? また、TVからのインターネット接続も同様…)。

モバイルデバイスに向けてUIを最適化することは重要であっても、異なるデバイスに対して実現する技術が統一されていることで我々のサービス提供の幅は一気に広がると思います。



結局のところディベロッパーにとって大事なのは、より多くの異なるデバイス上で自分のアプリが動くかどうか。HTML5によってターゲットの市場が大きくなり、アプリ開発が容易になるとすれば、それだけ多くのチャンスを手にすることになります。




個人的な興味として、このHTML5の動向が国内ケータイ業界にどのように波及していくのか?

今年から来年にかけてAndroid OSを利用した携帯電話がリリースされると聞いています。その上で動作するブラウジング環境がどういった形で進化していくのか?非常に興味があるのところです。



政治的な思惑が見え隠れする側面はありますが、こういった技術革新により、また一歩 業界が進化していくことを切に祈りたい。