600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)/上阪 徹
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(少し前に当社メンバーのブログでも紹介されていましたが、)個人的にも非常によく利用しているサービスであり、先月上場したということもあり、サービスや会社の考え方を知りたいと思い読んでみました。


個人的に共感できた箇所は、第3章「細やかなサービスを実現するのは、テクノロジー」の部分。




絶対に忘れていけないのは、技術はあくまで手段であり、道具である、ということです。高度な技術そのものを使うことや、先進的なテクノロジーを取り入れることが目的になったら、そこにはなんの意味もないと思っています


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高い技術力があったり、優秀なエンジニアを揃えていながら、結果が出せない企業もある。結果を出せている企業と出せない企業、何が違うかといえば、そのゴール設定なのかもしれない。なんのためにその技術を使い、そのサービスをするのか。その目標設定が以外にされていないところが少ないのではないか。


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成功しているサービスには、なんらかの使命感や問題意識があるはずだという。何かを解決したい。何かを実現させたい。誰かの役に立ちたい…。その問題意識を解決させるために、テクノロジーがある。テクノロジーが使命感を実現する。そういう順番が必要なのだ。にもかかわらず、テクノロジーという手段から入ってしまい、手段が目的化してしまうサービスが多い。



また、



一度作ったものの、ほとんどのものを捨ててしまう。実はこれこそ、クックパッド流の開発手法なのだ。


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完成したものから見ると、一見捨てた90%は無駄なように見えるんですが、そうじゃない。ゴールまでの進み方がわかっていないときの90%というのは、実はものすごく重要で、これがなかったらゴールには辿りつけない。もちろん、効率よくゴールに近づく工夫はすべきですが、やっぱりちゃんとチャレンジしてたくさん捨てる覚悟でやっていかなければ、高いレベルの技術には到達できないと思っています。とにかく一発で当てるのではなく、たくさん試す。それが、ゴールに行き着くための最短の方法だ



この2つの話しは、当社でも良く出てきます。


要約すると、


●常に自分の引き出し(テクノロジー)を常に広げる努力し、今起きている課題や提供すべき価値を十二分に理解し、最適なソリューションを実現する。このプロセスの中で、現場で繰り返しチャレンジすることで、さらに高いレベルの技術を身につける。



●自己満足ではなく、提供する価値を最大化することに真剣に向き合うことが大切!




数ヶ月前に、クックパッドを毎日見ている妻から「夕方にアクセスするとめちゃめちゃ遅くてイライラする・・・」といわれたことがありました。


そのとき、どんな体制でサイト運営をしているのか?とふと疑問に思ったことがありました。


本書の中で、インターフェース、データベースなど、エンジニア6名で運営していることを知って少し驚き。



1ユーザーとして、これからも期待しています!


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